夢をかなえた甲南卒業生は
どんな学生生活を送ったのか?
幼いころからの憧れだったアナウンサーへの道を実現した大吉さんと、多彩な海外旅行経験を活かしインバウンド向けの宿泊施設経営会社を起業した澤田さん。前編「夢への挑戦と現実」につづき、後編では、お二人が、甲南でどんなキャンパスライフを送り、それが現在の仕事にどのように役立っているかを聞いてみました。
大吉 洋平さん
株式会社毎日放送(MBS)
アナウンサー室アナウンス部
2008年甲南大学経営学部EBA総合コース卒業
※EBA総合コース:
現在はマネジメント創造学部に発展的継承
まずは、高校時代にも留学経験があり自信があったはずの英語を、いちから鍛えなおす日々でした。入学したEBA総合コース(現在はマネジメント創造学部に発展的継承)を4年間で卒業するには留学先でも単位取得が必要で、現地学生と一緒に学ぶために必要な語学力は想像以上のレベルでしたから。あとは、とにかく旅行しましたね。これほどインターネットが発達した現代でも、知らない風景、知らない生活というのはいっぱいあるわけです。アナウンサーになったら、そうした感動を言葉と映像で伝えたい。多くの人と共有したい。そんな想いを旅行に行くたびにふくらませていました。
甲南大学というのは良い意味でコンパクトなキャンパスです。だから自分にやりたいことがあれば、在学中からでも必要な人脈をつくっていくことができます。アナウンサーになりたいと思いつつ、親戚や先輩に放送関係者がいたわけでもなかったので、情報収集のために手あたり次第、教授やキャリアセンターの方々にアナウンサー志望であることを発信し続けていました。そういうことができたのも、甲南大学ならではのサイズ感、教授が学生一人ひとりの顔と名前を覚えてくれている環境のおかげですね。そこから人脈やチャンスが広がり、念願だったアナウンサーになれたわけです。
大学生活の中でも、留学でさまざまな国の学生たちと肩を並べて勉強したことは、アナウンサーとしてかけがえのない財産になっています。行ったこともない海外から届いたニュースでも、当時一緒に暮らしていた、隣に座っていた学生たちの顔を思い浮かべると、もう“他人事”とは思えない。そこに生身の人間が、家族が、友人が居るんだという実感をもって読むニュースというのは視聴者への伝わり方がぜんぜん違うと信じています。だからこそ国際色豊かな大学生活を送らせてもらえた4年間には、いまもすごく感謝しています。
澤田 修司さん
株式会社シェンゲン 代表取締役
2013年 甲南大学法学部卒業
大学時代はとにかく、暇さえあれば海外旅行にでかけていましたね。主に訪れたのは南米やアフリカで、とくにブラジルにはほぼ半年ごと、6~7回は行きました。リオのカーニバルに象徴されるような、あの自由で陽気な雰囲気に、とにかく魅力を感じていたんです。海外では失敗もいろいろしましたね。たとえば自宅に財布を忘れたまま飛行機に乗りこんでしまったり。無一文で海外の空港に到着したわけですから、あわてて近くのショップに飛び込んで交渉し、アルバイトさせてもらいました。「人間生きていればなんとかなる」と思えるぐらいの経験をいっぱいしました。
海外を旅するうちに、お世話になったドミトリー・スタイルの宿泊施設を日本でも運営したい、海外からの人々をお迎えできるコミュニティを創りたいと想うようにはなっていました。ただ、まだ具体的な考えにはなっておらず、アートとマスコミにも興味があったので広告代理店志望として就職活動したわけです。キャリアセンターには、ほんとうにお世話になりましたね。「就活の壺(現在の「自己PR作成ワークショップ」「志望動機作成ワークショップ」)」という講座などで基礎を教えてもらい、社会人として必要なマナーや履歴書の書き方などもていねいに指導してもらいました。おかげで、かなりスムーズに内定をいただくことができたと思います。
甲南卒業生というのはいまも大きな強みです。最初の勤務地が東京だったんですが、ネットワークキャンパス東京でOBの方々を交えた歓迎会を開いてくれたんですよ。そのときに知り合った方をはじめ多くの先輩たちが、このビジネスを起業するとき、ほんとうに親切に助けてくれました。建物売買の手続きを行政書士の方が手伝ってくださったり、海外からの従業員の入管手続きを弁護士の方が手伝ってくださったり。ここまでビジネスが順調に進んできたのも甲南大学のネットワークがあればこそだと思いますね。 ネットワークキャンパス東京