みなさん、こんにちは。甲南大学 知能情報学部4回生の武内 里紗(たけうち りさ)です。突然ですが、みなさんは、ディープラーニングってご存知ですか?私は大学に入ってはじめて知りました。今回は、プログラミング知識ゼロだった私が、入学後にディープラーニングにはまって、卒論のテーマにするまでのお話です。プログラミングをやってみたいと思っている人に参考にしてもらえるとうれしいです。
学びたい。だから、努力し続ける。
ディープラーニングとは、コンピューターが人間みたいに自分で学習する手法のこと。人間は学習によって認識したり、予測を立てたり、判断したりすることができます。コンピューターも人工知能(AI)を使ってディープラーニングを行うと、人間と同じように、認識や予測、判断といったことができるようなるんです。
このディープラーニングをはじめて知ったのは、大学の授業でのことです。そもそも、甲南大学の知能情報学部を選んだ理由は、「漫才ロボット」をテレビで見たとき、すごく不思議に思って、AIを学びたいと思ったから。でも、授業でディープラーニングのことを知ってから、もっと詳しく学びたくなって、ディープラーニングを中心に勉強を進めることにしたんです。
ただ、私の場合、プログラミング知識ゼロからのスタートだったので、最初はすごく大変でした。授業で出された課題をその授業の時間内に提出しなければならなくて、それが難しくて。とにかく、家に帰れば復習して、わからないところを徹底的に勉強。先生や友だちにも教えてもらって、地道に努力を続けました。 おかげで基礎がしっかり学習できて、次第に応用もできるようになりました。
まだ研究されていない新しい分野を卒論に。
4回生になったいまは、卒論制作の真っ最中。テーマは、「商品説明文自動生成の為の深層学習モデル評価手法の提案」。小難しく聞こえるかもしれませんが、「商品説明文自動生成」とは、通販サイトやフリマアプリなどに出品されている商品説明文を自動で生成する機能のことです。
購入者にとって、多くの商品から、写真やスペックだけで、どの商品を購入するかを判断するのは難しく、商品説明文が必要不可欠な要素となっています。でも逆に、一般の出品者にとっては商品説明文を書くことが、面倒だったり、難しかったりする場合があります。特に、はじめて出品するような場合に。そこで、誰もが気軽に出品できるように、商品説明文を自動生成する機能をディープラーニングで開発することにしたんです。
家電のようなものであれば、性能やスペックだけでも商品選びはできると思うんですが、家具のような作り手のこだわりがある商品には、特に説明文が必要だと思っています。なので、いまは、家具の商品説明文の自動生成を開発しています。
文章の自動生成の研究は、以前から行われているのですが、自動生成した文章の評価についての研究はまだ行われていません。そこで、評価指標を一から考えて実装する研究を卒論にまとめることにしました。
学びも学生生活も、望めばかなう甲南大学。
実は、甲南大学を選んだ理由がもう一つあって、それは、キラキラしたキャンパスライフに憧れていたからなんです。2018年に完成した校舎「iCommons」はキレイで洗練されています。それに、甲南大学の岡本キャンパスの周辺にはおしゃれなカフェや雑貨屋さんがいっぱい。授業の合間の空いた時間に、キャンパス内や周辺エリアで友だちと理想のキャンパスライフを楽しんでいます。
一方で、学部は理系。勉強は予想通りの難しさですが、元から、何事も達成しないと気が済まない性格で、「つまずいても、絶対できるようになりたい!」と考えて、自習や復習をしています。そんな性格のせいか、カフェでアルバイトすることになったときも、仕事で覚えなければならないことを自宅で復習していました(笑)
プログラミングはエラーが出るので、根気よくそれに対処していかなければなりません。いま、プログラミングの知識がない人でも甲南大学の知能情報学部で、根気よく取り組めば、私みたいに上達できると思います。
弱点を自覚して、早くから動き出した就職活動。
就職先はグローリー株式会社というところに決まっています。実家から通えるところにあって、両親から会社のことを教えてもらいました。機械系の会社だと思っていたんですが、インターンシップに参加したとき、いま、プログラミングができる情報系の人材を必要としていると言ってもらえたのが、うれしくて。それに、AIやデータマイニングの技術を結構深く使用して製品開発をしているのが、自分にあっていると思って、就職することを決めました。
就職活動は、かなり早くからはじめました。私、要領が良い方じゃないと思うんです。だから2回生で、インターンシップに参加して、ほかの人と差別化をはかることにしたんです。でも、まわりは3回生や大学院生。2回生の私は、みんなより知識や技術が劣っているから、ついていくのに必死でした。
ですが、2回生だからみんなよりできなくて当たり前だし、3回生で挽回するチャンスもあるってことに気づいたんです。それで、何も怖いものがなくなって、積極的に発表や質問、意見をすることができました。結果、会社の人に、名前を覚えてもらうことができて、2回生で大きなアドバンテージを得ることができたと思います。
プログラミング知識ゼロからスタートした私が、技術者として内定を勝ち取ることができたのは、知能情報学部が、初心者でも専門的なことが学べて、わかるまで教えてくれる学部だったからだと思います。
<編集後記>
見た目はイマドキのキュートな大学生の武内さん。ソフトな外見とは裏腹に、なんとも意志の強さを感じるお話でした。武内さん自身は目指さなかったそうですが、知能情報学部は、数学の教員免許の取得も目指せる学部。お友だちの中には、数学の教員免許が取れるから甲南大学にした人もいるそうです。 プログラミング知識ゼロからでもプロを目指せて、教員免許の取得も目指せる、多彩な可能性を秘めた甲南大学 知能情報学部。理系の学部を検討中の人がいたら、ぜひ教えてあげてくださいね。