新着情報
映画監督 塩崎祥平氏を招いたWebinar企画―「メディア文化論」でライブに学ぶコミュニティメディア(その1)
2020年7月30日(木) 文学部新着情報「メディア文化論」―コミュニティメディアをライブに学ぶ
「メディア文化論」は、社会学科専門科目であり、また文学部の地域連携講座科目の1つとして、他学科にも開かれています。3つの特色があります。第1に、マスメディアとは立場や情報伝達の方法を異にするオルタナティブメディア、とくにコミュニティメディアに焦点をあてています。情報の受け手にとどまるのではなく、一人ひとりが、自分が居るその場所から表現・発信し、人と情報と場所をグローカルにつなぐ可能性を考えていきます。第2に、日本や海外で映像制作、動画番組制作・配信、ラジオ番組制作などに携わっている複数の教員が共同で「メディア文化論」を担当しています。多様なメディアの現場において、今まさに直面している話題にもふれることになります。たとえば、コロナ禍において地域メディアがいかにして活動を続け、どのような役割を担うのか。第3に、15回の授業のうち1回は、ゲストスピーカーを招く「公開講座」を開催します。地域の人々も聴講できます。より多くの学生が地域に関心をもち交流をすすめる地域連携講座科目らしい特別な回です。
アクティブラーニングを取り入れた参加型授業
昨年度まで「メディア文化論」は、コミュニティメディアの番組を制作する2年次配当の科目でした(甲南Ch.2018年1月24日、甲南Ch.2019年4月5日)。2020年度からはより多くの学生が受講しやすい講義形式に内容を変更しました。大教室であってもアクティブラーニングの方法を取り入れた参加型授業にしたいと準備を進めてきました。また、番組制作や配信などのメディア実践については、社会学科専門科目「発展研究F(メディアコミュニケーションと表現Ⅱ)」を開設し、3年次にじっくりと取り組むことになりました。
映画監督、塩崎祥平氏をゲストスピーカーに招く
「メディア文化論」担当者の一人として社会学科教員の西川が「公開講座」に来ていただきたいと考えていたのが、映画監督の塩崎祥平氏です。塩崎監督は、奈良県を中心に映像制作を展開しています。2019年7月に最新作『かぞくわり』が、神戸市内にあるミニシアター「元町映画館」で上映されました。この時、甲南大学職員Kさんが、地域振興に関する活動をとおして知り合った塩崎氏を西川に紹介してくれました。西川ゼミでは、元町映画館スタッフとラジオ番組を制作したことがあります(甲南Ch.2018年7月23日、7月24日、7月25日)。実は、社会学科の松川恭子先生が前任校のゼミで、塩崎監督の『茜色の約束』(2012)という大和郡山市を舞台にした映画にエキストラ出演したことがあるということも後から知りました。複数のご縁がつながり、塩崎氏に甲南大学「メディア文化論」でのゲストスピーカーをお願いし、快諾を得ました。
コロナ禍で「公開講座」をWebinarする
塩崎氏には、第9回「メディア文化論」(6月16日)で「映像制作と地域社会」と題した公開講座をしていただくことになりました。ところが、2020年4月には新型コロナウイルス感染拡大をうけて緊急事態宣言が出され、甲南大学でも最終的には前期の授業が全てオンラインとなりました。「メディア文化論」の特色を活かしたどのようなWebinar (オンラインセミナー)を開催できるだろうか、と考えました。(その2に続く)
●「アメリカに届ける“KIKOEMASUKA?(聞こえますか?)”:文学部社会学科『メディア文化論』での地域メディアとの連携の試み」(その1)甲南Ch.2018年1月24日
●「『メディアをつくるプロセス』が生み出すものについて考える:文学部社会学科『メディア文化論』での地域メディアとの連携の試み」(その2)甲南Ch.2019年4月5日
●「甲南大学×元町映画館×Harukana Showコラボイベント:社会学科西川ゼミのメディア実践レポート」その1(甲南Ch.2018年7月23日)、その2(甲南Ch.2018年7月24日)、その3(甲南Ch.2018年7月25日)