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    『第19回研究科融合ランチョンセミナー』を開催しました

    2024年6月11日(火) 大学院新着情報 お知らせの一覧

     大学院自然科学研究科では、甲南大学プレミア・プロジェクトの一つとして、「専攻・研究科を越えた研究の融合と研究力の発展プロジェクト」を進めています。本取組では、大学院の研究科の枠を越えた研究の融合ができる仕組みを作って、先進的な研究に取り組めるように目指しています。
     取組の一つとして、「最新の科学の話題に親しみを持ってもらう」をコンセプトに、ランチョンセミナーを開催しています

     今回のセミナーでは、近畿厚生局 麻薬取締部 鑑定課長 近藤 勝 様をお招きし、「違法薬物等の分析について」をテーマにご講演いただきました。

     今日、国内で乱用される「違法薬物」は多岐にわたり、 指定薬物を含めるとその数は2500種類以上にのぼります。 麻薬取締部 鑑定部門の皆さんは、日夜、これら違法薬物の押収品、尿や毛髪など の生体試料、使用器具などの鑑定を行っておられます。
     当日のセミナーでは、鑑定する分析方法や司法鑑定などの制度の仕組みなどを分かりやすく解説いただきました。お話の中でも、大学内にある研究実験でもなじみのある研究装置が使われていたり、えん罪などに繋がる誤った鑑定を防ぐための「コンタミネーション(※科学実験において使用される用語で、異物や汚れ物質)」の混入防止など、現場(化学実験等)において、適切に処理や作業を行うことの大切さや必要性について解説いただきました。
     また、最近で「裁判員制度(※ 特定の刑事裁判において、高校生も含む満18歳以上の国民から事件ごとに選ばれた裁判員が裁判官とともに審理に参加する日本の司法裁判制度)」が行われている関係で、裁判などで示される証拠(鑑定書)にも、「いつ、どこで、だれが、どれだけ・・・」など、「分かりやすく/正しく文章を作成すること」、そして、これとは別に「細かい結果や記録はしっかり残しておくこと」の大切さ伝えていただきました。
     これは、皆さんが学校での課題や実験結果をまとめる作業においても同じことですね。
     本日のセミナーにて、参加者全員が「(化学鑑定分析の観点で)罰せるべき人に正しく罪を問い、罪のない人に誤って罪を与えない」ために、信義を貫くとても重責あるお仕事であることを学んだ一日でした。