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学生目線でレポートの書き方を教えてもらえる
2021年11月25日(木) 共通教育新着情報 お知らせの一覧大学に入学すると、多くの大学生にはレポートや論文が課されます。実は、大学で求められるレポートや論文は、高校生までに書いてきた作文と異なる部分がたくさんあります。高校生までに書いてきた作文は、自分の感じたことや考えたこと、社会的な出来事などを調べて書くことが多いのではないでしょうか。しかし、大学では、自分で問いを立てて、客観的な根拠に基づいて自分の主張を述べて、立てた問いに答える文章が求められます。これを学術的文章と言い、その文章や技法のことをアカデミックライティングと言います。
こうしたスキルは「文章表現論」のような授業を履修すれば体系的に学ぶことができますが、選択科目である場合、必ずしも全員が履修するわけではありません。また、文章の書き方を教員に質問することはもちろん大切なことですが、質問しそびれてしまうこともあるかもしれません。そんな時に頼りになるのが、書くことをサポートしてくれる上回生のみなさんです。
◆ライティングサポートという仕組み
甲南大学では、研修を受けた上回生が、レポートや論文の書き方などを教えてくれる「ライティングサポート」という仕組みがあります。同じ学生の目線で丁寧に教えてくれるので、より気軽に質問できるようです。私が担当する「地域連携入門」という授業でライティングサポーターの仕組みを導入したところ、サポートを受けた学生からは「とてもわかりやすくアドバイスをして頂き、また、私の突然の質問にもすぐに答えて解決していただき本当に助かりました」、「英語を用いて説明して下さって、分かりやすく伝えようという気持ちが伝わりました」などの感想が寄せられました。また、アンケートで「サポート内容は役に立つと思いますか」との問いにすべての学生が「そう思う」「ややそう思う」と回答しています。
◆「教えることで、自分の成長もめざす」
さらに、実はサポーターにも学びの機会になるのがライティングサポートの興味深い点です。サポーターからは「とても為になりました。ありがとうございます」、「もっと多くの学生を見たかったなと思いました」とのコメントが寄せられています。また、アンケートで「新たな気づきや学びがあった」や「文章作成の基礎的技術についての理解が深められた」との問いに、全員が「あてはまる」、「ある程度あてはまる」と回答しています。「他者に教えられるようになる」ために、「自分も学ぶ」という学びの好循環が生まれていることが読み取れます。
大学に入学したら、ぜひ「ライティングサポート」を提供している窓口を探してください。甲南大学では教育学習支援センターで詳細を尋ねることができます。そして、サポートを受けて活動に興味を持ったら、ぜひ、次はあなたがサポーターになることに挑戦してください。上回生から教わったことを、今度はあなたが後輩に伝えましょう。「教えることで、自分の成長もめざす」を、ぜひあなた自身で体験してください。
(共通教育センター 特任准教授 岡村こず恵)