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    「国際人」を育てることについて

    2016年2月27日(土) お知らせ新着情報
     甲南大学国際言語文化センターにおける外国語語教育の目的は、「国際人」として活躍できる学生を育てることです。
     
     「国際人」とは、どのような人でしょうか。まず、外国語で「聞く・話す・読む・書く」といった活動に関して、一般的な内容を、辞書に頼らずに、ある程度正しく表現できる人でしょう。それから、文化的意識が高く、自国に対して客観的な眼を向けられる人だと考えられます。そのためにはどのような教育が必要でしょうか。
     
     フランス語の例をあげますと、カリキュラムは以下の通りとなっています。
     1年生では、文法とコミュニケーションの授業を組み合わせ、日本人教員とネイティブ教員がそれぞれの特徴を活かして授業を担当しています。
     2年生以上では、中級レベルの授業として、フランス語でのコミュニケーション、フランス語の講読やフランス語の検定対策を行っています。さらに、フランス語という言語の背景にある文化事情・社会事情を、芸術や文学、食文化や映画・シャンソンなどの様々な側面から紹介しています。さらに、「言語と文化 フランス」という講義では、フランス史とフランス社会の仕組みについて学び、フランスの高校や大学で教えられているような形で、口頭発表を行い、論述演習も行います。このような演習は、日本の高校では、ほどんどないようなので、「国際人」になるためには、特に重要だと思われます。こうした教育は、学生の皆さんの視野を広げ、グローバル社会で活躍するための素地をつくります。(以下の写真は「パリジャンの日常生活」の風景)

     
     外国語を学ぶということは、母語とは違う言語の背景にある思考と文化を知る事にほかなりません。なぜなら、言語には、その文化に根ざした世界観が反映されているからです。このように、外国語を使うということは、単に発音をまね、文法を覚えて語彙を増やすことではありません。外国の文化、人々の習慣を知った上で、どのように表現すれば、自分の意図がうまく伝わるかを判断できるということです。フランス文化と日本文化の大きな違いを見れば、フランス語の学習には、常に文化や気質といった側面からのアプローチが必要です。違った言葉と文化を知るということは、自国の文化を見直し、ずっと当たり前だと思ってきたことも、言語や文化が変わればそうではない、ということに気づく事につながるのです。外国語を学ぶことによって、母語と自国の文化を再発見することができます。
     
    (文責:国際言語文化研究センター D.シッシュ)