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    『甲南の教員が解説するNobel Prize 2023 生理学・医学賞』を開催しました

    2024年1月15日(月) 理工学部新着情報 お知らせの一覧

     甲南大学理工学部では、甲南大学の教員がノーベル賞受賞テーマを解説する『甲南の教員が解説するNobel Prize 』を開催しています。「ランチをしながら最新の科学の話題に親しみを持ってもらう」をコンセプトに「SaLaCoランチョンセミナー」として開催しています。
     2023年度の第三弾として、1月12日(金曜)に『甲南の教員が解説するNobel Prize 2023 ノーベル生理学・医学賞』を開催しました。今年度は、新型コロナウイルス感染症対策が緩和されたこともあり、「ランチョンセミナー」の主旨のとおり、「対面・オンライン」形式をとりながら、昼食時間を利用して、ご飯を食べながら講演を聞くスタイルで実施しました。

     1月12日に行われたノーベル生理学・医学賞の解説セミナーでは、フロンティアサイエンス学部生命化学科の 川上純司教授より、受賞内容である「COVID 19 に対する効果的な mRNA ワクチンの開発を可能にしたヌクレオシド塩基修飾に関する発見」についてオンラインで解説いただきました。
     川上先生からは、まず世界で初めて実用化された核酸ワクチンについて、従来の病原体やタンパク質を注射するワクチンと違い、タンパク質を作るための遺伝情報を人間に注射し、体の中でタンパク質を作って免疫を活性化させることができるという説明をいただきました。
    そして、この核酸ワクチンというアイデアは昔からありましたが、自然免疫の標的にされてしまうため実用化ができませんでした。そこでKariko(カリコ)博士とWeissman(ワイスマン)博士は、哺乳類由来のmRNAだと自然免疫の反応が少ないことに気づき、同じような修飾を持つ人工的に合成したmRNAであれば自然免疫の影響を受けずに、体内で作られるタンパク質の量も大幅に増えることを発見し、この発見が新型コロナウイルス感染症のmRNAワクチン実用化に繋がったと解説いただきました。

    新型コロナウイルス流行時におそらく多くの方が感じたとおり、これから私たちが直面するであろう様々な問題や課題に立ち向かうためには科学技術の進歩が必要不可欠ですね。


    以上

    サイエンスラーニングコモンズ企画運営委員会