新着情報
『第14回研究科融合ランチョンセミナー』を開催しました
2023年12月18日(月) 理工学部新着情報 お知らせの一覧大学院自然科学研究科では、甲南大学プレミア・プロジェクトの一つとして、「専攻・研究科を越えた研究の融合と研究力の発展プロジェクト」を進めています。本取組では、大学院の研究科の枠を越えた研究の融合ができる仕組みを作って、より新しく先進的な研究に取り組めるように目指しています。
そして自然科学研究科のみならず、フロンティアサイエンス研究科の方々にも参加いただき、理系による研究科の垣根を超えた融合の取り組みが進んでいます。
取組の一つとして、「最新の科学の話題に親しみを持ってもらう」をコンセプトに、ランチョンセミナーを開催しております。
12月13日(水)のセミナーでは、甲南大学理工学部生物学科および大学院自然科学研究科の卒業生であり、大阪大学生命機能研究科 日本学術振興会RPD(甲南大学客員研究員兼任)の岡畑美咲先生に「神経発生を制御するsmall RNA が線虫 C. elegans の温度応答多様性を生み出す」をテーマに講演いただきました。
岡畑先生は脳・神経科学において課題とされている、複雑な神経情報がどのように統合・識別されるかのメカニズム解明に向けて、シンプルなモデル動物である線虫C. elegansの温度応答を指標に解析・研究をしておられます。
今回の講演では、低温馴化に関わる新規遺伝子の同定を目的とし、世界各地の多型株を調査
したことについてお話いただきました。
調査の結果、VH遺伝子が低温馴化の違いを決定する遺伝子であることを同定し、これらが神経回路に影響を与える仕組みが分かってきました。
これらの解析を続けることで、神経系の初期発生を制御するメカニズムを明らかにできる可能性があります。
講演の最後には、大学の後輩や研究者の方へ「甲南大学ではひとりひとりの個性を大事にしながら、自分のペースで研究を続けることができるので、皆さんも自分が持っている力を最大限引き出せるように充実した学生生活を送ってください」とメッセージをいただきました。
これからも甲南大学らしく、皆それぞれにあったスタイルで勉強・研究を続けて活躍していきたいですね!
(理工学部・知能情報学部事務室)