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    『甲南の教員が解説するNobel Prize 2023 化学賞』を開催しました

    2023年12月07日(木) 理工学部新着情報 お知らせの一覧

     甲南大学理工学部では、甲南大学の教員がノーベル賞受賞テーマを解説する『甲南の教員が解説するNobel Prize 』を開催しています。「ランチをしながら最新の科学の話題に親しみを持ってもらう」をコンセプトに「SaLaCoランチョンセミナー」として開催しています。
    2023年度の第一弾として、11月24日(金曜)に『甲南の教員が解説するNobel Prize 2023 ノーベル化学賞』を開催しました。
     今年度は、新型コロナウィルス感染症対策が緩和されたこともあり、「ランチョンセミナー」の主旨のとおり、「対面・オンライン」形式をとりながら、昼食時間を利用して、ご飯を食べながら講演を聞くスタイルで実施しました。

     さて、11月24日に行われたノーベル化学賞の解説セミナーでは、理工学部物理学科の梅津 郁朗 教授より、受賞内容であるナノテクノロジーの発展につながる「量子ドット」について解説いただきました。
     梅津先生からは、Ekimov(エキモフ)博士、Brus(ブルース)博士、 Bawendi(バウェンディ)博士、の3名による化学賞につながった「量子ドット」について基礎的な知識から応用まで説明いただきました。数ナノメートル程度の小さな半導体では、サイズ(大きさ)が違うだけで色が変わります。この小さな半導体が「量子ドット」です。サイズで色が変わる不思議な現象を、アニメーションを用いて専門外の人にも視覚的にわかりやすく解説していただきました。また、3氏の研究成果がもたらされる以前の、江崎玲於奈博士(ノーベル賞受賞者)をはじめとする日本人研究者の功績も礎になっていることにも触れられました。
     3氏の研究成果は、今日において、QLED液晶パネル(テレビ)や医学・生物学でも活用されている「蛍光イメージング技術」にも応用されています。さらに太陽電池の効率向上や片岡一則先生(ノーベル賞候補者の1人)が提唱した「ナノマシン」技術を応用したDDS(ドラッグ・デリバリーシステム:直接的に患部にナノサイズの薬剤を届ける)などへの広い応用期待されています。
     
     今回の受賞テーマである「量子ドット」の発見を通じて、物理から化学、電子工学、バイオといった幅広い領域に技術が発展していくことで、皆さんに生活にとっても益々便利で身近なものとなりそうですね。                                                                                                                                                                                                         
    (サイエンスラーニングコモンズ企画運営委員会)