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APコース(アカウンティング・プロフェッション・コース) :日商簿記検定2級合格者数の躍進
2023年4月27日(木) 経営学部新着情報 お知らせの一覧 経営学部では,会計実務の教育にも力を入れ,大原簿記学校神戸校の協力のもと,日商簿記検定試験の合格を目指す講義を開講しています。1年生前期には,ほぼ全学生が履修する簿記入門を開講し,1年生修了時には60%以上の学生が簿記3級を取得しています(☜経営学部の初年次教育――入門簿記――,☜日商簿記検定3級6月試験の結果)。
2年生進級後は,希望する学生がAPコースに所属し,簿記2級の取得を目指します。大学からプレミアプロジェクトとして補助を受けた形での大原簿記学校との提携が始まった2018年以降の成果がグラフには示されています。2017年は簿記2級の出題範囲が拡大し,極端に難化した最初の年度であり,年度末の2018年3月時点では30人程度の取得者しか出せず,予想外の苦戦から始まりました。その後,2020年から躍進の兆候が表れ,コロナ禍初年度で社会が混乱し,6月の検定試験も取りやめとなった2021年は苦戦していますが,その後順調の取得者を増やし,2023年には,2年生の在籍者の3分の1近くを占める117人の学生が,3月時点で簿記2級を保有するに至っています。
このような躍進の背景には,1年生の簿記演習での2級の導入教育の取り込み,2年生夏休みの集中後期の設置,クラス分けや出席等の講義運営の改善等々,大原簿記学校と学部が緊密に連携して,カリキュラムや講義実施方法を改善してきたことが挙げられます。もちろん,われわれのプログラムに賛同してAPコースに所属する学生が増加したこと(2022年度の2年生で43%が所属)とともに,彼らの70%以上が2年生の間に簿記2級を取得することに成功したことにもあります。つまり,学生諸君の「やる気と努力」がこの躍進の原因であることはいうまでもありません。
簿記2級を保有していることは,会計実務をそれなりにこなせることのみならず,大学時代に頑張った学生であることのエビデンスとして社会的に評価されるといわれています。また,簿記2級は公認会計士や税理士といったより本格的な資格取得の出発点となっており,2級取得によって自らの適性に気づき,これらの資格にチャレンジするきっかけとなるものです。経営学部で大学時代の早い時期に多くの学生がこれに合格するようになったことにより,従来よりも多くの学生がこれらの資格に挑戦する状況も出現しており,学部の活性化にもつながっています。
(経営学部教授 馬場大治)