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    経営学部で簿記を学ぼう!

    2021年4月09日(金) 経営学部新着情報

     「会計はビジネスの共通言語」ともいわれるように、ビジネスパーソンにとって、必要な知識であるとみなされています。経営学部では、2016年度から大原簿記専門学校神戸校の協力のもとで簿記・会計教育の強化に努めてきました。具体的には、学部として次の2つの目標に取り組んでいます。第1の目標は、「すべての経営学部生が均等に学習機会を得ることにより、半数以上の学生が1年生の間に基礎的な簿記知識を身に付けること」です。第2の目標は、「よりアドバンスな簿記・会計知識を身に付け、それを武器としてビジネスの現場で活躍する人材を育成すること」です。今回は、2016年~2020年の5年間の経営学部における簿記・会計教育の成果について紹介します。
     第1の目標である半数以上の学生が1年次に基礎的な知識を身に付けることができるように、経営学部では前期に「入門簿記」を開講し、6月に日商簿記検定3級試験を受験することを奨励しています。また、後期には6月検定の不合格者を対象に「簿記演習」を開講し、フォローアップに努めてきました。過去5年間の成果を示すのが以下の図表1です。


    図表1 1年生の日商簿記検定3級取得状況の推移


     2019年度と2020年度の履修者数が低下しているのは、最近の定員厳格化によって入学者数が絞り込まれたことによるものです。また、2020年度の外部環境の大きな変化としては、新型コロナウィルスの蔓延により、6月検定そのものが中止になったことや、前期は全面web授業であったことがあげられます。
    しかし、当初の懸念とは異なり、後期の簿記演習を対面とwebのハイブリッドで運営したことが功を奏してか、日商簿記検定3級の合格者は178名に達しました。合格率は入門簿記の受講者数356名の50%を超え、例年と遜色のないレベルを維持することができました。つまり、図表1のデータは、「経営学部生の入門簿記履修者の半数以上が簿記の基礎知識を身に付けたこと」を示しています。
     さらに、経営学部では1年次に日商簿記検定3級に合格した学生のために、2年次に日商簿記検定2級、3年次以降さらなる高度な資格の取得を目指すためのアカウンティング・プラクティスコース(通称、APコース)を準備しています。このコースは、高度な簿記・会計知識を身に付け、それを武器としてビジネスの現場で活躍する人材を育成することを目指しています。より具体的には、APコース生のうち50名程度は日商簿記検定2級以上の実力をつけることを目標として掲げています。近年、日商簿記検定2級の試験範囲が大幅に変更され、従来1級の範囲であったより高度な内容が含まれることとなりました。そのため、以前よりも日商簿記検定2級の資格としての重要性が高まってきているといえます。年度により試験の難易度や合格者数にバラツキは見られるものの、2019年度は、APコースから60名が日商簿記検定2級に合格しています。
     それ以外に、2019年度はAPコースの学生のうち2名が在学中に公認会計士試験論文式試験に合格しました。2020年度は、税理士試験の簿記論・財務諸表論のw合格者が出るなど、確実に成果を積み上げている状況です。このようなAPコースの成果は、よりアドバンスな簿記・会計知識を身に付け、それを武器としてビジネスの現場で活躍する人材を育成することにつながっています。APコースは、経営学部独自のビジネスリーダー養成プログラム(通称、BLコース)の1つに位置づけられており、経営学部の簿記・会計教育全体は、21世紀の社会をリードする人材の育成を目指したプレミアプロジェクトとして採択されています。みなさんも、経営学部でビジネスの言語である簿記・会計知識を身に付け、将来、それを武器にビジネスパーソンとして活躍しませんか。

                                      (経営学部 教授 若林公美)