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    東京高等裁判所に行きました!

    2018年9月14日(金) 法学部新着情報
     連載「えん罪救済ボランティア・東京研修」第5弾です。法学部3回生の赤井加奈さんと、岡脇聡美さんの記事です。
    [法学部教授・笹倉香奈]
     
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     本来は研修3日目に最高裁判所の見学と裁判官のお話を伺う予定でした。しかし、台風のため大多数の学生は帰宅せざるを得なくなりました。
     私達は、そのまま台湾研修に行くことになっており、東京に残ることができたので、東京高等裁判所に見学に行くことができました。
     地方裁判所は、今までも何度か行ったことがありましたが、高等裁判所は初めてだったのでどのような異なる部分があるのかが気になりました。実際に見学してみると、高等裁判所の、1つの事件の裁判にかかる時間は、地方裁判所のものと比べてとても短い時間でした。3つの事件の裁判を傍聴しましたが、どれも10分程で終わりました。後で「大抵の事件が10-15分の間で終わる」ということを伺いました。
     今回、東京高等裁判所で勤務されている裁判官からお話を伺いました。その中でも特に印象に残ったお話があります。
     まずはじめに、早く裁判が終わる理由です。まず裁判には、一審→二審→三審と三つの段階があり、高等裁判所は二審の段階にあたります。もし、一審の判決が二審で簡単に覆せるようになってしまうと、一審判決が形だけになってしまい、裁判の意味がなくなってしまいます。なので、そうならない為に、一審の判決文や審理過程を把握して、本当に調べる必要がある場合にのみ、高等裁判所においてもう一度証拠調べを行うのだそうです。
     次に、高等裁判所ではどういう理由で被告人側が不服を申し立てているか、ということが一番の問題になるそうです。主な内容としては、事実認定間違い、量刑不当、または法律の解釈の誤りなどが不服理由となり、裁判官はこれらのどの理由で申し立てしているのかを見極めているそうです。
     近年、女性の裁判官が増えてきており、司法試験を受けて裁判官に希望する人の3分の1にもなるそうです。しかし、全体としてみると女性裁判官の割合は現在約4分の1で、まだまだとのことでした。
    裁判官はきちんと産休・育休の制度がなっているそうです。例えば、男性も育休のために一年間お休みをもらえる等です。産休・育休がとりやすい理由の一つとして、それぞれ単体の事件の案件を担当するため、すぐに他の人に仕事を引き継ぎやすいから、とのことでした。
     他にも裁判官のやりがいは、自分の意見を判決文として形に残せることだそうです。
     書記官をしていらっしゃった方にも少しお話をお伺いすることができました。書記官は女性の方で、実際に産休・育休を取ったことがあるそうです。実際取ってみてどうたったのか聞いてみると、上司の方も快く承認してくれて、産休を取る前後には負担の少ない事務仕事中心の部署に移してくれたりしたそうです。また、復帰してからもすぐに馴染める環境にあったから、心苦しく感じることは無かったそうです。
     
     今回、このような貴重なお話を伺って感じたことは、意外と裁判官のお仕事の自由度が高いということです。お話を伺った裁判官も、裁判官になってから留学に行かれて、海外の刑務所を訪れるなどもされたそうです。さらに、産休・育休も取りやすいため、本当に女性にも優しい職場だなと感じました。私自身も、司法の道の職を考える中で、裁判官のお仕事も本当に素敵だなと心から思いました。