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    警視庁に行きました!

    2018年9月08日(土) 法学部新着情報
     連載「えん罪救済ボランティア・東京研修」第3弾です。法学部3回生の竹好優花さんと、滋澤葵さんの記事です。                          [法学部教授・笹倉香奈]
     
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     東京研修2日目に警視庁見学をしました。
    皆さんは「警視庁」がどんな機関だと思いますか?「日本全国」という大規模なエリアを担当する機関というイメージを持つ方もいると思います。それは残念ですが不正解です。
     警視庁とは東京公安委員会の下で東京都を担当する組織です。
     
     ではなぜ「兵庫県警察」などのような名称ではないのでしょうか。それは日本の首都を警備する警察機関であるとともに地方公共団体としての東京を守る2つの側面があるからです。
    これに対して、警察庁は警察全体の防犯対策や刑法の運用、規則の作成を行い、各都道府県の警察を管理する組織です。
     
     見学コースは「通信指令センター」と「ふれあいひろば警視庁教室」の2か所でした。
    まず、通信指令センターの様子を見ました。110番通報された電話がまず繋がるのがこの警視庁の通信指令センターです。110番受理台と無線指令台という2つにデスクが分かれていて、東京23区内の通報を110番受理台で受付け、活動中のパトカーや交番の警察官などに通報内容を無線指令台が伝えます。110番指令台には、それぞれの机にランプがついており、電話が掛かってくると黄色に点灯し、それが緊急の場合には赤色に点灯します。110番通報のうち3分の2が緊急のものだそうです。実際に通信指令センターを見学している間にも、何度もランプが点灯し、たくさん通報が来ていることがよくわかりました。東京都の通信指令センターは警視庁と多摩警察署の2か所に存在し、18秒に1件というペースで110番通報が来るそうで、その通報された記録は前に広がる巨大なスクリーンに表示されます。その表示された記録を見てみると、『いたずら』の表示がいくつかありました。いたずらや緊急でない通報が多くなると本当に緊急な通報の対応に遅れてしまう可能性があると警視庁の方はおっしゃっていました。
     
     私は今回の見学で初めて知りましたが、緊急でない警察への相談は「#9110」の番号に掛けることができるそうです。緊急でないものにはまずこの番号を活用するのがいいと思いました。最近は携帯電話で通報することが増えていますが、固定電話と違い場所の特定をすることが難しいため、通報した際には近くの電柱などの管理番号を伝えるなどして正確な場所を教えることが大切とのことです。
     
     通信指令センターは自家発電をして、停電になることはないそうです。また、床も二重構造になっていて、地震が来ても震度6程度のものを震度3程度に軽減することが可能な仕組みになっており、耐震設備が万全だそうです。
     
     ふれあいひろば警視庁教室では、クイズやビデオを見ながら警視庁の組織や仕事内容がどのようなものかを知ることができました。
     警視庁は市民の安全を守るため正義感をもって日々の活動に取り組んでいると知り、その姿勢に感銘を受けました。今回見学したエリアは警視庁のほんの一部でしたが、普段目にしないような光景を警視庁の方の丁寧な説明のもと見させていただき、私たちの生活が警察の方々に支えられていることを強く実感するとともに、警察を身近に感じることができました。