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刑務所参観に行きました!
2018年5月29日(火) 法学部新着情報
えん罪救済ボランティアや基礎演習のメンバーと一緒に、神戸刑務所に参観に行きました。
神戸刑務所は、明石市にあります。もともとは神戸にあった施設を移設したため、明石にあるのに「神戸」刑務所というのだそうです。
最初に所内を案内していただきました。被収容者の食事や入浴について説明を受けた後、印刷工場と自動車整備工場、居室(独居室と雑居室)を見ることができました。講堂では、被収容者の作品や求人情報が貼り出されている様子を見学しました。
所内の見学後、会議室で説明をしていただきました。
神戸刑務所には現在、1300人くらいが収容されています。犯罪傾向の進んでいる(B指標)26歳以上の男性受刑者、執行すべき刑期が10年以上で、かつ犯罪傾向の進んでいる男性(LB指標)のほか、16カ国66人の外国人被収容者もいます。日本語をある程度理解し、風俗習慣が著しく相違していない外国人が収容されているとのことでした。2000年代の前半は過剰収容状態が続いていましたが、現在は解消されており、収容率は70%ちょっとということです。
神戸刑務所の被収容者は、刑務所に平均で4.6回入っているようです。最高で31回も刑務所に入っている高齢者の方もいるとのことでした。
では、どうすれば再犯を防止できるのか。施設における社会復帰のための指導や福祉的支援についても詳しく教えていただきました。特に、明石のハローワークとの連携をしていること(昨年度は39名が在所中に採用され、49人が出所後ハローワークで就職できたとのことでした)、社会福祉士3名が常駐し、福祉や病院とつなぐ連絡調整をしていることなど、施設側の工夫や苦労についても伺うことができました。
その後、活発な質疑が行われました。刑務所の中の生活や職員の苦労についてなど、詳しく教えていただきました。
参観の後は、刑務作業で作られた製品の直売所にも伺いました。クオリティの高い商品の数々に、興味は尽きませんでした。
(法学部・教授 笹倉香奈)