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最高裁判所を見学しました!(東京研修⑦)
2017年10月01日(日) 法学部新着情報
2017年9月12日から14日の3日間、えん罪救済ボランティアの学生30人と東京に研修に行きました。訪問先などについて、参加した学生が執筆した記事の第七弾です。(法学部教授 笹倉香奈)
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9月14日木曜日、えん罪救済センター学生ボランティア東京研修に参加した学生30名が最高裁判所に行きました。その様子について紹介します。
最高裁判所は高等裁判所の裁判に対する上訴が行われた事件を取り扱う三審制の最後の裁判所です。最高裁判所には15人の裁判官で審理する大法廷と5人の裁判官で審理する3つの小法廷があります。最高裁では、主として法律の解釈について争われます。
見学当日は、最高裁判所の裁判所事務官の方が案内してくださいました。まず、ビデオで裁判所の仕組みや種類について学習した後、最高裁判所の建物の歴史や職員の構成について講義をしていただきました。
その後、大法廷の傍聴席に実際に座り、建築の工夫やほかの裁判所とは異なる最高裁判所の法廷の特徴を見学しました。全体的に石で作られており「自然の素材を生かす」というコンセプトを体感しました。手元が照らせる記者席や、もうすでに事実認定が終えており法律の解釈について争うため証言台がないことなどを教えていただきました。
最高裁判所に送られてくる裁判の数は年間約1万件で予想していた数よりも多く驚きました。また、大法廷は、①憲法改正②判例変更③憲法違反の可能性がある時のみ開かれるのですが、年間に大法廷にかかる事件の数は5件程度だそうです。
最高裁判所は、とても厳かな雰囲気で神秘的な印象をうけました。特に大法廷は自然の光を利用できるように大きな吹き抜けがあり圧倒されました。教科書や大学の講義の中でよくでてくる最高裁判所は関西に住む私たちには遠い存在でしたが、実際に見学しとても身近に感じることができました。とても貴重な体験をさせていただきました。
(法学部3回生・宮下恵実)