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えん罪救済ボランティアの学生が東京拘置所に行きました!(東京研修①)
2017年9月22日(金) 法学部新着情報
2017年9月12日から14日の3日間、えん罪救済ボランティアの学生30人と東京に研修に行きました。刑事司法が運用されている現場を訪ね、関係者のお話を伺うことで、より深く刑事司法についての理解を深めるためです。
訪問先などについて、参加した学生たちが記事を書いてくれました。順次アップしていきます。(法学部教授 笹倉香奈)
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えん罪救済ボランティアに参加している学生が、9月12日の午後、東京都葛飾区にある東京拘置所の参観に行きました。簡単に施設の概要について説明を受けた後、施設の中を実際に見せて頂きました。学生たちの質問にも詳細に答えて頂き、拘置所についての理解が深まった濃い2時間となりました。
東京拘置所には、東京23区内の被疑者及び被告人や関東とその周辺地域の控訴・上告被告人、懲役受刑者、死刑確定者が3173人(9月12日現在)収容されています。刑務所と違い、まだ裁判で有罪と決まったわけではない、いわゆる未決拘禁者が多く収容されているのが特徴です。
施設の見学では、様々な場所へ実際に中まで入って見ることができました。最初は運動場。個人用のスペースと、集団用のスペースがあります。運動場と聞くとキャッチボールなどの運動が出来るのかと思いますが、そのような道具はないそうです。
次に居室。ここも、単独室と最高8人まで収容できる共同室に分かれています。トイレ、布団、本棚、机などが備え付けられています。狭く、なかなか自由がきかない空間ですが、時間やチャンネルの指定された範囲内であればテレビを見ることができたり、一定量の物は、保管私物として自己管理のもと持ち込んだりすることが許されています。
作業中の工場内も見ることができました。ここには営繕工場や補洗工場、調理工場があり、矯正と社会復帰を図るために洗濯や炊事といった自営作業を行っています。このために懲役受刑者を収容する必要があるのです。
未決拘禁者にはこのような作業は課されていませんが、その他の縛られた環境はほぼ同じように見えました。裁判で有罪が確定していない以上、無実の人が収容されている可能性もあります。そのようなことを思うと、えん罪の問題についてより深く考え、ボランティア活動に積極的に取り組んでいきたいと感じ、学生にとって充実した見学となりました。
(法学部3回生・河合祐子)
(法学部3回生・河合祐子)