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    アメリカに届ける“KIKOEMASUKA?(聞こえますか?)”――文学部社会学科「メディア文化論」での地域メディアとの連携の試み(その1)

    2018年1月24日(水) 文学部新着情報
     文学部社会学科には、「メディアコミュニケーションと表現」というカテゴリーに入るメディア実践系の授業科目が3つあります。デジタル写真に効果をつけ、ナレーションと音楽をつけた動画制作を行う「創作過程論」、甲南大学周辺地域に密着した取材・撮影を経ての動画制作と上映会を経験する「発展研究F」、そして今回紹介する「メディア文化論」です。どの授業科目でも、社会の中の様々な人たちとの「コミュニケーション」と、その人たちに向けて「どのような表現で発信してくのか」を意識した実習が行われています。
     「メディア文化論」は、後期(9月から1月)に開講される科目で、アメリカ・イリノイ州アーバナ・シャンペーンのコミュニティラジオ局WRFUと神戸市東灘区のNPO法人「ひがしなだコミュニティメディア」という二つの地域メディアと連携し、ラジオ放送と動画配信の番組を実際に制作、配信するという実習を行います。
     今回は、2017年12月21日の「メディア文化論」の授業で行われた、アメリカのWRFUと甲南大学の教室をつないでのラジオ番組配信の様子をお伝えします。
     
     授業担当者の一人、西川麦子教授は、インターネットを利用して日米をつなぐ毎週1時間の生放送トーク番組、HARUKANA SHOWを担当しています。2011年4月から開始され、アメリカ、日本、韓国から8名ほどが番組作りに関わっています。「メディア文化論」では、このHARUKANA SHOWの特別番組を学生が制作し、配信します。12月21日の放送は、事前に録音・編集したものではなく、WRFU局の特別放送枠をいただいた生放送です。当日は、5-25教室を臨時スタジオにして、3つのチームが生放送に挑みました。進行役の西川麦子教授は、この放送のためにアメリカに飛び、WRFU局からインターネット電話サービスSkypeを通じて、学生たちとやり取りをしました。日本は朝の11時、アメリカは夜の8時です。5-23教室にいる他の学生たちは、臨時スタジオでの番組制作の様子を5-25教室から配信されるテレビカメラで見ながら、同時に、WRFU局からストリーミングで配信されるラジオ番組を聴取。
     
     
     5-25教室とアメリカだけでなく、二つの教室をつなぐのに、事前にかなりの試行錯誤がありました。当日も、放送開始前に甲南大学側の音声がSkypeを通じてWRFU局側に届かないというトラブルが発生!設定を変更し、「聞こえますか?」と何回も確認した後、放送開始5分前に何とか機材の準備が完了しました。大学内の様々な部署からの支援のお陰で、実際の放送はスムーズに進みました。
     
     今回番組を放送したのは、SKU(Students of Konan University)のチームB4(「IZAKAYA〜日本の居酒屋文化」)、B2(「学校とSchool〜日米の給食」)、B1(「若者ことば」)の3チームでした。放送に入る前は緊張の面持ちでしたが、どのチームも事前の準備の成果を十分に発揮し、聞きごたえのあるトークを展開していました。HARUKANA SHOWは、日本語でアメリカの聴取者に向けて発信する番組なので、日本人にとっては当たり前のことを知らない異文化に暮らす人達に向けて説明するというのが一番難しい点だったのではないでしょうか。
     
     この記事を読んで興味を持ったら、学生たちの番組をHarukana ShowのPodcastで聞いてみてください!今回紹介した3チーム以外の放送も聴取できます。
    (文学部社会学科教授 松川恭子)


    SKU チームB1「若者ことば」の動画

    HARUKANA SHOW

    HARUKANA SHOW特別番組の紹介映像(WRFU制作)