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    文学部のいま(その1)

    2015年5月09日(土) 文学部新着情報
    卒業論文から見えてくる「学び」
     甲南大学の文学部には5つの学科があり、それぞれが多彩な専門領域を含んでいます。その学びを紹介したいのですが、一言で簡単に説明するのはなかなか大変です。そこで今回は、卒業論文を取り上げて、学びの特徴を学科ごとに紹介してみます。
     卒業論文は4年間の学習を集大成したもので、文学部では必修です。毎年、卒業生の数だけ、400本以上の卒論が提出されています。そのなかから音楽をテーマにしたものを学科ごとに1つずつ取り上げてみました。そこには「学科の学び」の特徴が現れているはずです。
     まず日本語日本文学科には「J-POPの歌詞に見られる表現」という卒論がありました。英語英米文学科では「歌詞中に現れる比喩表現」が見つかりました。《日文》と《英文》では言葉の表現に注目していることが分かります。
     ところが社会学科では「音楽ビジネスの現状―なぜCDは売れなくなったのか―」という具合に、現代社会への視点が強く打ち出された卒論に出会います。また人間科学科の「ロック音楽聴取におけるリラクゼーション効果の検討」という卒論には、心理や感情への関心が顕著です。これらには《社学》らしさ《人科》らしさの一面が表れています。そして歴史文化学科の卒論「黒人音楽の歴史と文化」は、まさに《歴文》というタイトルです。
     同じ音楽でも専門によってアプローチの仕方が全く異なってきます。卒論の具体例は、甲南ch.の「専門の学び」ページで学科ごとに紹介しているので、ぜひ御覧ください。
     
    「ぶんたす」プロジェクト
     さて専門の学びは個性が強いのですが、それらが融合すると面白いことになりそうです。文学部では2014年度から、甲南プレミアプロジェクトの一環として「ぶんたす」プロジェクトを実施し、学科を横断した活動を開始しました。
     「ぶんたす」とは「文+」のこと。①文学部の5学科の学びをたす、②人文学の学びに実践をたす、③正課に自主的学習をたすということを意味しています。その活動から、2014年度に行われた2つの企画を紹介します。これらは企画の立案から当日の運営に至るまで、学生が中心になって実施されました。
     
    ■築山桂にきく―本のムコウの世界―
     2015年1月30日、時代小説作家の築山桂氏を招いたトークセッションを開催しました。事前に小説を読んで、小説の舞台を探索するというフィールドワークにでかけました。当日は公開ゼミのような舞台設定で、小説をドラマにする際の苦労話やアレンジなど、興味深いお話をうかがい、学生からの質問も活発に行われました。
     
     
     
     
     
    ■映画『異境の中の故郷』上映会、および監督大川景子氏と出演者の作家温又柔氏とのトークセッション
     この『異境の中の故郷』は、日本語で表現しているアメリカ人作家リービ英雄が、幼少時をすごした台湾台中市を52 年ぶりに再訪した姿をとらえたドキュメンタリー映画です。2014年12月12日、この映画を上映するとともに、大川景子氏と温又柔氏を招いてトークセッションを行いました。日本語が置かれた歴史と経験が複雑に交錯する作品世界について、活発な議論が展開されました。
     
     
     
     
     これからも、このサイトで、文学部や「ぶんたす」プロジェクトを紹介していきます。(次回は「横断演習」の紹介を予定。)