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    日本心理学会主催「高校生のための心理学講座」が開催されました

    2016年8月24日(水) 文学部新着情報
    一言で「心理学」といっても、実は「認知心理学」「学習心理学」「神経心理学」「発達心理学」「人格心理学」「教育心理学」「社会心理学」「臨床心理学」「感情心理学」「スポーツ心理学」など、たくさんの領域があります。日本で一番大きな心理学の学会である、日本心理学会が、心理学に興味のある高校生、進路に悩む高校生、心理学の知識を現場で活かしたい教職員の方向けに、「高校生のための心理学講座」を日本各地で開催しています。

    私は、8月9日に京都女子大学で開催された「関西Ⅰ地区」で、「臨床心理学」の話をしてきました。カウンセリングの仕事は、つらくて困っている人を前に、話を聞くだけで、具体的で目に見える援助ができず、ときに自分の役割に自信を無くすことがあります。しかしながら、その人の心(思ったり、感じたり、体験していること)に関心を向けて、寄り添おうとする関わりの大切さは、発達心理学で明らかになっている子どもにとっての親の役割に似ています。子どもは、親に物理的に世話をしてもらうことも必要ですが、特に、怖かったり不安だったりするときに、親に気持ちを受けとめて寄り添ってもらうことが、健やかな発達にとても大切なのです。

    当日は、赤ちゃんの写真を見てもらいながら、赤ちゃんの気持ちを推測してもらいました。カウンセリングでも同じです。相手の気持ちを見抜くことはできないので、“ああかな、こうかな”と推測することそのものが大切と話しました。

    の講座では、どの先生もそれぞれのテーマについて、最新の研究を盛り込みながら、わかりやすく生き生きとお話してくださいます。いろいろな心理学の領域に触れ、関心が広がる機会になることと思います。これからも各地で開催されますので、興味があればぜひご参加ください。(文責:文学部教授 北川 恵)