新着情報
福崎町立柳田國男・松岡家記念館でフィールドワークを行いました
2025年10月08日(水) 文学部新着情報 お知らせの一覧 文学部日本語日本文学科で学ぶ日本語の分野の一つに、「語彙」があります。今年度は「方言」を通じて語彙の位相について探究することを目指し、『蝸牛考』(1930)で「方言周圏論」を提唱した日本民俗学の創始者、柳田國男を学修テーマとしました。
フィールドワークに先立ち、グループに分かれ、柳田國男の生い立ちと生涯、方言周圏論、民族学について調査・資料作成・発表を行い、柳田國男とその研究内容への理解を深めました。

次に、福崎町立柳田國男・松岡家記念館でフィールドワークを実施しました。フィールドワークでは、学芸員の中村さんが、柳田國男とその家族の功績、人物像について詳細にご説明くださいました。『蝸牛考』の初版本も見せていただきました。また、「日本一小さな家」と称された柳田國男の生家を訪れ、柳田國男が民族学を志すに至った背景に目を向けるよい契機となりました。記念館に加え、柳田國男が11歳の時に1年間預けられていた大庄屋三木家住宅(兵庫県指定文化財)も訪問し、生家の生活環境との違いを実感することができました。

締め括りとして、フィールドワークの振り返りを行いました。グループに分かれ、民俗・伝承・ことばの調査方法について学んだことをまとめ、方言の観点から日本語の語彙の位相がどう捉えられるか議論しました。

(文学部日本語日本文学科 教授 佐伯暁子)