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    日本語日本文学科:新村出記念財団重山文庫でフィールドワークを行いました

    2024年10月07日(月) 文学部新着情報 お知らせの一覧

     文学部日本語日本文学科で学ぶ日本語の分野の一つに、「語彙」があります。「語彙」について学修を深めるため、今年度は「辞書」をテーマとした発展的教育に取り組みました。
     まずは、辞書の性格や種類、見出しの形式や配列といった点について、日本語学の観点から専門的に学ぶ授業を実施しました。
     次に、『広辞苑』を編纂した言語学者、新村(しんむら)出(いづる)の旧蔵書並びに関係資料を収めた新村出記念財団重山(ちょうざん)文庫(京都市北区)でフィールドワークを実施しました。フィールドワークでは、新村恭(やすし)さん(新村出の孫にあたり、新村出記念財団嘱託職員)、吉野政治(まさはる)さん(同志社女子大名誉教授。新村出記念財団業務執行理事)が、木戸孝允から譲り受けた邸宅をご案内くださった後、見出し語の配列、掲載語彙の選定、語釈の付け方といった辞書の編纂方法、『広辞苑』の歴史、印刷技術についてご説明くださいました。



     締め括りとして、フィールドワークの振り返りを行いました。グループに分かれ、辞書の編纂方法について学んだことをまとめ、辞書の編纂から読み取れる日本語の語彙の特徴について議論を行いました。



     学修後、学生からは「実際に辞書の編纂が行われた場所を訪れ、数多くの資料を目にすることで、辞書を作るのに大変な苦労があることを知った。」「テキストや論文、インターネットでは学ぶことのできない裏話をうかがい、興味深かった。」「子どもの頃から身近にある辞書についてじっくり考えるよい機会になった。」というコメントがありました。
     事前学修、フィールドワーク、事後学修を通して、「辞書」について学ぶとともに、「辞書」から日本語語彙の様相について理解を深めることができました。

    (文学部日本語日本文学科 教授 佐伯暁子)