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    ウミガメを知る旅 伊勢湾フィールドワークに行きました!

    2024年8月30日(金) 文学部新着情報 お知らせの一覧

     北半球でウミガメが産卵するのは日本周辺だけ、しかも子ガメが親ガメに成長できるのは1000匹のうち1匹だけとも言われますが、私たち人間の生活の変化や気候変動の影響で、ウミガメの繁殖は次第に難しくなりつつあります。人間科学科西ゼミでは、ウミガメの生態や保護などに関する基本を調べたのち、実地に知識を得るため伊勢湾へフィールドワークに赴きました。



     現地では、「ウミガメネットワーク三重」会長の米川弥寿代さんをはじめとするスタッフの皆さんに協力いただき、今年アカウミガメの産卵が確認されている海岸(保護目的のため地名を公開することはできません)およびその近辺の小学校校舎をお借りして講座を開催していただきました。この講座では、プラスティネーション標本など貴重な資料に触れながらウミガメの生態について深く学習する機会を得ることができました。また海岸では、実際の産卵スポットを確認したほか、ウミガメが誤って食べることもあるプラスチックゴミ等の状況を調べました。




     2日目は鳥羽水族館を訪れて、飼育を担当する学芸員の方にセミナーを開講していただき、ウミガメの生態や保護の問題についてさらに知識を深めました。特に混獲(魚を獲る網にウミガメが捉えられて呼吸ができず死んでしまうケース)が深刻な問題となっている実態を学ぶことができました。
     長いあいだ情熱を持ってウミガメの保全活動や研究・飼育に携わってきた方々から直接お話をうかがったことで、教室での学習とは全く違った体験をすることができました。

    (人間科学科 教授 西欣也)