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    海外日本語教育実習を台湾の東海大学で行いました

    2023年9月14日(木) 文学部新着情報 お知らせの一覧

     甲南大学では毎年8月に、台湾台中市にある東海大学で海外日本語教育実習を行っています。新型コロナウィルス感染拡大後、2021年度と2022年度はオンラインでの実施となりましたが、今年は台湾に渡り、東海大学にて対面で実習を行うことができました。また、今年から愛知県立大学も加わって、3校合同での日本語教育実習となりました。甲南大学からは5名、愛知県立大学からは3名、そして東海大学からは4名の実習生が、4月からオンラインで互いに連絡を取りながら準備を進め、8月に東海大学のキャンパスで24日から29日まで5日間集中の「日語営(日本語キャンプ)」と呼ばれる日本語コースを開講しました。
     この実習は、台湾在住の参加者を募集して実習のための日本語クラスを作るところから始めます。今年は高校生を中心に小学生から80代の方まで、70名を超える方々から応募がありました。全体を、日本語を学習したことがある既習者のクラスと、日本語を初めて学ぶ初心者のクラスの2つに分け、それぞれの授業を3校の実習生たちが入り混じったチームによるチーム・ティーチングで進めました。


    (写真:初心者クラスの授業風景)


     事前にオンラインで実習の準備をたくさんしましたが、やはり現地に行ってみると教室で使える機材や机の配置などさまざまなモノの使い方を考えたり、学習者の反応を見ることで学習活動を組み直したりすることが出てきて、教壇実習中は毎日夜遅くまで実習生たちの話し合いが続きました。また、台湾での生活面においては、東海大学の実習生たちや大学院生たちからのサポートが厚く、東海大学の学生たちのやさしさが日本の実習生たちの心に深く刻まれたようです。


    (写真:既習者クラスの授業風景)


     今年の「日語営」では、日本語の文法や単語を学びながら、ことばを使って考える授業をつくることに挑戦し、初心者クラスは「日台の学校行事の比較」、既習者クラスは「フードロス」をテーマとしました。学習者が実習生の予想を超えるアイデアを出すこともありましたし、5日間という短いコースの中でも、実習生たちは学習者の成長を感じ取ることができて、手応えを感じていました。来年の実習生にも、今年の挑戦を引き継いで、さらに発展させてもらいたいと願っています。

    (文学部日本語日本文学科 准教授 野々口ちとせ)