甲南大学では毎年、台湾東海大学と共同で日本語教育実習を行なっています。具体的には、台湾東海大学の大学院生や学部生と甲南大学の学部生が協力して、台湾で日本語クラスを作り授業を実施します。実習生たちはインターネットを使って互いに連絡を取りながら、４月から準備を進め、８月に台湾で５日間集中の「甲南キャンプ」と呼ばれる日本語コースを開きます。
　今年の「甲南キャンプ」は８月２２日から２６日までの５日間実施されました。残念ながらコロナ禍の影響を受けて台湾に渡航することはかなわず、昨年に引き続きオンラインでの授業となりましたが、暑い最中、熱心に学ぼうとする台湾の日本語学習者の方々に応えるかのように、実習生たちは毎日、工夫を練って授業準備を進めました。実習生同士が協働して一つのクラスを作り上げ、台湾の皆さんとの深い交流もできたと思います。
　今年の「甲南キャンプ」のテーマは日本への観光旅行で、日本語の勉強を通して、日本各地をめぐる旅行の計画を立てるという内容でした。来年こそは台湾に行って、現地の方々と直接触れ合える教育実習をしたいと願っています。
（文学部准教授・野々口ちとせ）