新しい学びのかたち　リンク・プログラム
大学の学びには、文系だけでも実に様々な専門分野があります。受験する学部・学科を選ぼうとして関心を一つに絞れないと感じたことはありませんか？
たとえば「源氏物語」や日本史について深く調べてみたいけれど心理学にも興味があるとか、現代メディアについて研究してみたいけれど英語学の基礎知識も身につけたいとか。
甲南大学の文学部では、そのような人のために2022年度から「リンク・プログラム」という制度を設けました。自分が一番関心を持っていることについては、学科に所属してじっくりと知識を究めていきます。同時に、それとは別の領域についても、一定の学びを終えることでプログラム認定を受けることができます。

リンク・プログラムのメリット
リンク・プログラムを利用すれば、学位につながるメインの分野に加えて、意欲的にもう一つの分野を学んだことも認められるので、就職活動の際にアピールするポイントになるかもしれません。あるいは、もしあなたが大学で小説や詩を研究したくても、親からは「文学部で文学だけ勉強して将来何になるの？」と言われているとしたら、現代社会と関連の深いテーマを組み合わせることで学びの幅を広げ、周囲を説得できるかもしれません。
そもそも、文学、哲学、歴史学のような伝統的な学問も、社会学や心理学のような新しい学問も、「人間にとって大切なもの」をじっくり考えていくという意味では全てつながっています（その全体は「人文学」という言葉で呼ばれています）。学科での専門的な学習にリンク・プログラムでの学びをプラスすることで、人間に対する考え方が多角的になり、理解が一層深まることは間違いありません。

甲南大学文学部だからできる！
実はこのようなプログラムは、小規模な学部で多様な学問をカバーする甲南大学文学部だからこそ実現できる制度です。他の大学では、社会学部や心理学部が文学部とは分かれていますが、甲南大学では文学部の中に社会学科や人間科学科（心理学・哲学・芸術学を学際的に学ぶ学科）が含まれていて、互いに協力しあっています。少人数教育を徹底しているため学生と教員の距離も近く、教員同士がコラボする機会も珍しくありません。分野を超えて、学生たちと教職員が一つのコミュニティーを作り上げているのです。
リンク・プログラムの内容としては、下の表に示された13のプログラムが用意されています。分野の外からでも申請しやすいように、ハードルを低く設定したプログラムがたくさん含まれています。学生が自由に学びをデザインするスタイルは、これから甲南大学文学部独自の魅力の一つとなるはずです。

（文学部事務室）