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    ゼミで加古川刑務所・浪速少年院を見学しました!

    2019年1月15日(火) 文学部新着情報
     文学部人間科学科のゼミ活動の一環として、12月11日に加古川刑務所を、12月18日に浪速少年院を見学に訪れました。
     現在ゼミ生全員が女子ということで、「女性区」を持つ加古川刑務所に参観を申し込み、刑務所内での出産・育児など女性の処遇を中心に秋から事前学習を重ねました。また少年院を訪れるにあたり、少年院における発達障害の現状などについても事前学習しました。以下は岩崎真生子さん(4回生)の感想です。
     
    ●加古川刑務所
      加古川刑務所の参観を終えて率直に感じたのは「刑務所は思っていたよりも私たちに身近な場所なのかもしれない」ということだ。施設を見学するまでは、受刑者の人権等について考えながらも、どこかで「受刑者=犯罪者=悪い人」という漠然としたイメージがあり、刑務所に収容されている人たちは、私たちの持っている倫理観や道徳観が欠如している変わった人なのだろうと考えている自分がいた。しかし、実際に工場で作業をしている受刑者の姿を見たり、開放区に収容されている受刑者が、被害者に対して仏壇で手を合わせているというお話を聞いたりしていると、収容されている人たちも私たちも大きな違いはない「普通の人」なのではないかと感じた。そして、私たちも何か小さなきっかけで、この場所に収容される可能性があるのだと強く感じた。
      受刑者は悪人だから刑務所に収容されているわけではなく、法に触れたから収容されている。当たり前のことだが、見学を通してそのことを身をもって理解した気がする。社会のルールや秩序から外れてしまった者を、その中で生きて行けるようにサポートすることは社会として絶対に必要なことである。刑務所という場が、受刑者の「更生」に重点を置くことの重要性を学べたように思う。
     
    ●浪速少年院
      加古川刑務所と比較して、少年院はあまり「刑事施設」という印象はなく、どちらかといえば「全寮制の学校」というイメージを強く持った。刑務所と比べて、収容者の更生と社会復帰に十分に重きを置いていることが感じ取れた。
      見学の中で特に印象的だったのは、院生が書いた「心の叫び」である。時間の都合であまりじっくり見ることはできなかったが、少し読んだだけで、院生が心の中に抱えている様々な辛さや社会に対する不信感が感じ取れた。幼少期に厳しい環境に置かれている者でも、真っ当に生きている者は大勢いるということは重々承知した上で、それでもやはり子供たちが非行に走る要因として、家庭や社会の在り方は大きなものだと感じた。これまで私は、家庭や環境に恵まれて育ち、犯罪や非行は自分には関係のないものだと感じていた。しかし今回の見学を通して、犯罪・非行に関して、社会全体が当事者なのだということを学べたように思う。
     
     
    (文学部・教授・西欣也)