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コロナ禍でのNPOの活動実態を調査!

2021年1月28日(木) 地域連携新着情報

◇「加古川『知』を結ぶプロジェクト」とは
 甲南大学には、学生が社会で活躍できる場を広げるための「キャリア創生共通科目」があり、その一つに「加古川『知』を結ぶプロジェクト」がある。学生は、文献調査や現地のヒアリング調査等を通じて地域の現状を整理・分析し、加古川市内の地域課題の解決をめざす企画を立案し、加古川市長にプレゼンテーションする。
 今年度の私たちのチームのテーマは、「コロナ禍において、NPO(民間非営利団体)としてボランティア活動に取り組む人々を支える企画を考える」である。

◇文献調査とフィールドワーク(現地調査)
 まず私たちは、コロナ禍が民間の非営利団体へのどのような影響をもたらしたのか、また、行政や助成団体などによる団体への支援内容等について、文献調査を行った。次に、非営利活動の中でも、社会的に弱い立場にある人々を支える三つの団体に、コロナ禍での活動状況や困難について聞き取り調査を行った。その概要を紹介する。

◇インタビュー概要
 ひとつは、生活困窮者の居場所づくりとして月に一度の食事会や相談会を開いている「ふらっとホーム東はりま」(代表:車田誠治)である。定例の食事会への参加の承諾を得て、参加者の皆さんと交流を通じて、聞き取りを行った(図1)。コロナ禍では、4~5月の食事会を開催できず、また、不定期に来る相談者の連絡先が分からず、活動再開の情報伝達が行えなかった。


【図1】定例の食事会への参加の承諾を得て、支援対象者と和やかに交流をしたうえで、代表の車田氏に聞き取り調査を行った。(2020年10月21日撮影、ふらっとホームひがしはりま提供)


 次に、子ども食堂を運営している「特定非営利活動法人One Heart」(代表:藤田のりえ)は、コロナ禍を受けて、対面形式の食事会をあきらめ、弁当を提供することとした。しかし、弁当を受け取りに来るのは大人が多く、子どもの様子が分からなくなってしまった。コロナ禍中でのこどもたちのメンタルケアも課題であることが分かった(図2)。


【図2】コロナ前は、こども食堂の会場だったOneHeartの事務所兼居間にて。感染症対策として、アクリル板などを急きょ手配された状況なども伺う。(2020年10月30日、藤岡撮影)


 最後に、「特定非営利活動法人 知的障がいを持つ人の余暇活動をサポートする会」(代表:西川正人)である。主な活動は、障がいのある人もない人も、ともに楽しむ旅行企画や、ファンタジーという劇団の運営である。コロナ禍では、旅行は中止せざるを得なかったが、劇団の活動はすぐに再開させた。しかし、コロナ禍で劇団の公演に来る人が減少した。障がいのある人とない人が接する機会がますます失われていることに、西川氏は危機感を示した。

◇フィールドワークを終えて
 コロナ禍により人と接する機会が薄れている。人々にNPO等による情報が十分伝達されないことは、対象者に支援情報が届かず、NPOの活動をより困難にさせる。状況を改善する企画を加古川市長にプレゼンテーションする準備を現在進めている。

マネジメント創造学部2年生 前田 健貴/経営学部4年生 藤岡 和輝

【参加者】
経営学部経営学科 4年生 土居 美紅,藤岡 和輝,3年生 赤田 有隆
経済学部経済学科 3年生 牛尾 颯希,山本 航輝,2年生 長井 友紀
マネジメント創造学部マネジメント学科 3年生 古満 敬,前田 健貴
指導教員:甲南大学 共通教育センター 特任准教授 岡村 こず恵