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映像、メディアを使い、今、社会と関わる:文学部社会学科のメディア実践系授業

2021年9月08日(水) 文学部新着情報

 「発展研究F(メディアコミュニケーションと表現Ⅰ)」は文学部社会学科の3年次配当の専門科目です。身近な地域や社会に目を向け、取材を行い、映像作品を制作する実践的な授業です。今回は「つながり」をテーマに映像作品を制作しました。


広報チームの学生たちが作成した上映会フライヤー


■制作プロセスを主体的に学ぶ
 受講生たちは一つひとつの制作プロセスを主体的に取り組んでいきます。映像作品の企画を考え、情報収集し、取材対象を探し、取材交渉することを自分たちで行います。そして、取材、構成、撮影、編集といった映像制作のプロセスを経て、学期の最後には制作した映像作品の上映会を開催します。本授業にはSA(スチューデント・アシスタント)が参加し、前年度の制作経験からサポートします。


映像作品の構成を考える


■2019年度までの授業
 2019年度までは、大学近隣地域を取材し、映像制作に取り組んできました。その実習の様子は、受講生が甲南Ch.の記事「ビデオカメラを手にキャンパスから地域へ」で報告しています。


岡本キャンパスで開催した上映会の記録と映像作品DVD


■オンラインで取り組んだ映像制作
 2020年度から、新型コロナウィルスの影響で、大学ではオンライン授業が導入されました。オンライン授業でどのように映像制作を実践するか?2021年度の授業では、Zoomを活用したリアルタイム授業をメインに、大学のポータルサイトMyKONAN(Web学習支援システム)、Microsoft One Driveを活用し、実施しました。また、受講生たちは、取材やチームメンバー間の意思疎通に、Zoom、LINE、電話、手紙、スマホレコーディング等を組み合わせて進めていきました。


授業実施方法とメディア活用


 今年度の映像制作において特に受講生たちが工夫と検討を重ねていたことは、取材協力先とのコミュニケーションです。コロナ下で取材する側・される側双方の安全を考え、どのように取材を進めていくか?
 当時の感染拡大状況を注視しつつ、インタビューではオンライン実施をメインとし、情報収集と撮影時にはオンラインとオフライン(現場に足を運ぶ)を組み合わせ、進めていきました。受講生たちは、取材協力者のメディア環境に合わせ、SNSだけでなく、電話や手紙なども活用し、相手とのやりとりを重ねていく工夫をチームごとに生み出していきました。


4作品のストーリー(上映会フライヤーより)


受講生たちが制作した映像作品は次の通りです。
●「スケッチマップからたどる岡本の街」
 地元の図書館で手にとった1冊の本からたどる、場所と場所、地域と人とのつながりを描いた作品
●「つながりを創る元町映画館」
 ミニシアターと地域のつながり、コロナ禍でシアターを支えようとする人々のつながりを描いた作品
●「若者が作り上げるつながりの場」
 コワーキングスペースで学生が始めたつながりの場。オンラインによるフィールドワークを試みた作品
●「いただきます」の作り手たち
 オンラインによるインタビューをもとに、子ども食堂を支える人々の想いのバトンに注目した作品

 制作を終えた受講生はそのプロセスを振り返り、取材協力者との信頼関係が構築できているかどうかが重要で、その変化を、インタビューを重ねていく中で実感したと語っています。

■受講生たちがつないだ上映会
 2021年7月21日、映像作品上映会の日。
 いざ、オンラインで取材協力者の方々が入室してこられると、驚きの一言が!
 取材協力者の方々は別の場所で出会っており、この日、お互いの出席を知らずに参加し、上映会で再会。受講生たちがつくりだした偶然の再会でその場の緊張がほぐれ、上映会がスタートしました。

■上映会を終えて
 映像作品の上映会を経て、受講生たちは取材協力者や学内外から映像作品に対するコメントをいただき、前期の取り組みをそれぞれが振り返りました。
 参考になりそうな文献をリサーチしては手当たり次第に読み込んでいったこと、取材協力者が質問に真摯に答えてくださったこと、上映会ゲストの積極的な視聴の姿勢に頑張った甲斐があったと感じたこと、取材を通して自ら行動を起こす姿勢に刺激を受けたことなどが綴られていました。

 本科目は様々な方々のご協力があり、実施することができています。学生の取材を快く受け入れてくださったみなさま、資料提供をしてくださったみなさまのご協力により、上映会を迎えることができました。心より感謝申し上げます。
(「発展研究F(メディアコミュニケーションと表現Ⅰ)」担当教員 辻野 理花)