来年（2016年）の4月、皆さんが甲南大学に入学した時のことを考えてみてください。
  大学生活を有意義なものにするためには､「なりたい自分」を見つけて、それに向かって不断に努力することが何よりも大切です。とはいえ、高校から大学に入ったばかりの皆さんに、いきなり「将来どんな道に進みたいの？」って聞いてみても、すぐに明確な答えは返って来ないでしょう。これから時間をかけて見つけていこうとしている人がほとんどだと思います。
  しかし、大学4年間なんてホントにあっという間に過ぎてしまいますから、あまりノンビリしていると、後になって慌てることになりかねません。そこで、甲南大学では、皆さんがなるべく早く自分のやりたいことを見つけることができるように､そして大学生活が実り多いものになるように、1年生の段階で色々な「出会い」の場を提供していくための取り組みを行います。色々な「出会い」を通して、皆さんはきっと自分の進むべき道を見つけ、あるいはそのヒントを得ることができると思うからです。
  そうした試みの1つとして、甲南大学では､すべての学部からの希望者が集まり、少人数のグループに分かれて1つのテーマを共同で研究する全学共通基礎ゼミ「共通基礎演習」を2016年度からスタートします。このゼミでは、他学部の学生と一緒に学ぶことを通して、協調性を育み（協育）、共に育ち（共育）、自身の力に他人から得た力を混ぜ合わせて新たなものを創り出していく力（融合力）を引き出すことにより、学生一人一人の能力を飛躍的に高めます。それと同時に、色々な「出会い」を通して、皆さんが将来の進路を考えるきっかけを見つけること目的にしています。

　このゼミでは、キャリア関連の講義、本学の有名OBや外部講師による講義、それに研究成果のプレゼンテーション等、従来の講義やゼミにはなかった新たな取り組みを行います。来年度から始まる全学共通基礎ゼミは、皆さんの知的好奇心を十分に満足させる内容になっていること請け合いです。
　皆さんが、ぜひ甲南大学の「学び」に関心をもってくださることを期待しています。
（文責・学長補佐　伊豫田隆俊）

＊全学共通基礎ゼミを含む共通教育の全体像は、NEWSLETTER No1「融合力を伸ばし、キャリアの創生へ―甲南大学の新機軸（１）―」を御覧ください。