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えん罪救済ボランティアの活動について(1)
2021年12月11日(土) お知らせ新着情報 お知らせの一覧 KONANプレミア・プロジェクト「えん罪救済ボランティア」は、2021年も活発に活動を続けています。参加している学生自身で運営しているのがこの活動の特色です。
コロナ禍のため、なかなかこれまでのように遠方に出向いたり、刑事施設の参観をしたりすることはできませんが、その代わりに刑事事件に詳しい弁護士の先生方と一緒に勉強会をしたり、えん罪救済に関する広報活動を行ったり、大阪地方裁判所に傍聴に行ったりしています。今年度前期には、たくさんの一回生が活動に加わってくれました。
11月の終わりには、京都弁護士会の池田良太先生に甲南大学にお越し頂き、講演いただきました。参加者からの質問に沿って刑事弁護や実際の事件についてお話をうかがいました。池田先生は、いわゆる「湖東記念病院事件」の再審弁護団の一員です。2020年3月31日に再審無罪判決を言い渡され、えん罪が晴らされた事件です。2003年に発生し、えん罪が晴らされるまで実に17年が経過しました。
法学部2回生でボランティアをしている高見織衣さんと關真結花さんが、当日の記事を書いてくれました。
(法学部 教授 笹倉香奈)
えん罪救済ボランティアでは、2020年3月に再審無罪となった湖東記念病院事件について勉強しています。取調べの担当刑事に恋心を抱き、うその自白をしてしまい、2005年に有罪判決を言い渡され、その後懲役12年の判決が確定してしまった事件です。
事件に関わられた、京都弁護士会の池田良太先生に講演会をして頂きました。池田先生は湖東記念病院事件の第二次再審請求を担当され、見事、再審無罪に導かれました。
講演会では、弁護活動の裏側や湖東記念病院事件の実態など、さまざまなお話をお伺いしました。
また、朗らかな先生のお人柄に学生たちは引き込まれました。刑事弁護の最前線で活躍される弁護士の先生のお話は非常に有意義でした。
「無実な人ほど黙秘してください」というメッセージがとても印象的でした。私たちは、本当に無実で、取調官にわかってもらいたいなら、一生懸命説明しなければいけないと思っていました。しかし、そうすればかえって余計な情報を与えてしまうことに繋がります。弁護士が来るまで話してはいけません。もし逮捕されたときのために、皆さんも心に留めておいてほしいです。
今後、取調べの可視化・弁護人立会権を題材にしたシンポジウムを開催する予定です。今回の講演会で勉強したことをそちらにも活かしていきたいです。
池田先生、ありがとうございました!
(法学部2年次 高見織衣・關真結花)