おしゃれな街・神戸の私立大学として100年の伝統を持つ甲南大学で、充実の学生生活を送りませんか。

  • 新着情報 NEWS

    新着情報

    『甲南の教員が解説するNobel Prize 2024物理学賞』を開催しました

    2025年1月23日(木) 理工学部新着情報 お知らせの一覧

     甲南大学理工学部では、甲南大学の教員がノーベル賞受賞テーマを解説する『甲南の教員が解説するNobel Prize』を開催しています。「ランチをしながら最新の科学の話題に親しみを持ってもらう」をコンセプトに「SaLaCoランチョンセミナー」として開催しています。
     2024年度の第三弾として、1月8日(水曜)に『甲南の教員が解説するNobel Prize 2024 ノーベル物理学賞』を開催しました。当日は、「対面・オンライン」形式をとりながら、昼食時間を利用して、ご飯を食べながら講演を聞くスタイルで実施しました。

    今回のセミナーでは、理工学部物理学科の髙吉 慎太郎准教授より、ジョン・ホップフィールド教授、ジェフリー・ヒントン教授による受賞内容「人工ニューラルネットワークによる機械学習を可能にする基礎的な発見と発明」について解説いただきました。

    髙吉先生からは、まず神経細胞をつないだ神経回路網をモデル化したホップフィールドネットワークが紹介され、これが磁石の模型であるイジングモデルと同様の構造を持ち、エネルギーが極小となる状態を探索する仕組みに対応していることを、ホップフィールド教授が明らかにしたと説明されました。

    ヒントン教授は、ホップフィールドネットワークに確率的な要素を加えたものに対してパラメータを最適化させることにより、このネットワークをボルツマンマシンに発展させたと解説されました。また、ヒントン教授はパラメータの調節による出力値の変化を見ながら最適解を探索する変分法を用いて、ネットワークの次の層と前の層との関係を漸化式として表すことで、出力側からさかのぼってパラメータを最適化するバックプロパゲーションという手法も提案されたと説明されました。

    そして、これらの理論を基盤とし、現在の計算機能力の向上によって機械学習は進展しており、統計物理学の考え方が機械学習やAIに適用された結果、今回のノーベル物理学賞受賞につながったというまとめがありました。

    近年大きな注目を集めている機械学習やAIの進歩から今後も目が離せませんね!




                               サイエンスラーニングコモンズ企画運営委員会