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    CUBE グローバル研究プロジェクト 「ケニアの三苫(!)」から学ぶ

    2024年1月05日(金) マネジメント創造学部新着情報 お知らせの一覧

    先日、グローバル研究プロジェクト【開発経済-アフリカ各国の経済成長-】の中で、ケニアから中継授業を行いました。ゲストは、ケニアで日本人初のプロサッカー選手となった草場勇斗さんと、ケニアで農業インターンシップの経験がある東京外国語大学の大屋結莉さんです。今回、草場さんと高校の同級生で、この機会を作ってくれたCUBE生の田代達也さんに、お話を伺いました。

    【Q】なぜ草場さんを先生に紹介しようと思いましたか?

    草場さんとは、もともと高校のサッカー部のチームメイトで親しくしています。アフリカを舞台に活躍する数少ない日本人だと思い、先生に紹介するきっかけになりました。また、アフリカを舞台に挑戦する草場さんの姿に感銘を受けたのでリアルな声をクラスメイトにも聞いて欲しかったというのも大きな理由です。

    【Q】プロジェクトで学んだ「データで知り得る事実」と、草場さんたちの「経験に基づく真実」はどのように違いましたか?

    授業のなかで事前に、ケニアではITが発達していることを学んでいました。しかし、M-Pesaという電子送金サービスを、既にケニアの9割以上の人たちが使っており、草場さんもお金を持ち歩いたことがないと言っていて驚きました。またウガリという伝統料理や、人間の顔くらいの大きさになるアボカドを生産していることなど、日本との違いを感じることができました。

    【Q】ケニアからの中継授業に参加した感想をお聞かせ下さい。

    大学の授業を企画するのは初めての経験で不安もありました。結果として上手くいったのでほっとしています。現地でのリアルな声を聞くことができましたし、主に農業に関して知識を深めることができました。私たちはグローバルな視野を持ちプロジェクトに参加していると自負しているので、国境を超えて活躍している2人から熱い言葉をいただけたのも印象に残っています。

    【Q】草場さんから授業後にいただいたコメント、ぜひ教えてください。

    貴重な機会をいただきありがとうございました。学校で話す機会というのは、これまでなかったので、とても良い経験になりました。自分で体験した事をこのように人に話す事で、僕自身新たな気づきや発見がありましたし、自分の経験談から何か感じてもらえましたら、とても嬉しいです。  
    僕は今後ケニアで活躍し、日本のJ1リーグに移籍するという目標があります。まだまだスタート地点に立ったばかりなので、精進していきます。映像を見たり、人の話を聞いたりすることは素晴らしいですが、実際に現地に行ってみるとその何百倍もの学びがあると思います。なので、1度現地に行ってみるのもオススメです。ケニアに来る時は、ぜひ僕の試合を観に来てくださいね。この度は素敵なお時間をありがとうございました。また機会がありましたら、その際はよろしくお願い致します。
    草場勇斗  


    草場勇斗さん



    【Q】大屋さんから授業後にいただいたコメント、ぜひ教えてください。

    東京外国語大学アフリカ地域専攻4年の大屋結莉と申します。2023年2月から8ヶ月間、ケニアに滞在し、インターンシップとケニアスタディツアーの企画・実施を行っておりました。今回、ケニアについて語るということで、貴重な機会をいただき、講義に参加させていただきました。
    まず、アフリカについて学んでいる多くの学生さんにお会いすることができ、ケニアについて議論をすることができ、大変嬉しい気持ちでいっぱいです。それぞれの国に分かれて、さらに多角的視点からアフリカの国々を学んでいるということがとても魅力的でした。それらの研究を通して出てきた疑問をたくさん出していただき、講義の中で私なりの回答をさせていただきました。そして、講義に参加させていただいたことで、私自身も、その分野を学ぶきっかけになりました。
    お話をさせていただく中で、私自身も答えを出せなかった問いも中にはありました。そのため、自身がまだまだ未熟であるということを気付くともに、もっともっと学びたい・知りたいという気持ちでいっぱいです。 今回をきっかけに、大学を超えた貴重な繋がりができたと考えており、今後どこかの機会でお会いできることを楽しみにしております。みなさん、ありがとうございました。
    大屋結莉


    大屋結莉さん


    プロジェクト担当教員(杉本喜美子先生)よりひと言!

    アフリカ諸国の多くは、経済成長が進み、平均所得も上がってきています。しかし、国内格差は激しく、田舎に住む農民の方々の貧困は解消されていません。国際機関のデータでそうしたことがわかると、どうにもならない貧困をイメージしてしまいます。しかし実際に、草場さんや大屋さんとお話をさせていただき現状を聞くと、ケニアの農家さんたちは工夫を凝らし、日本では見たこともない新鮮な大きなアボガドを生産していることを知り、アフリカの農業の未来は明るいと思わされます。
    現地の暮らし(所得から始まりトイレ事情まで)や日本人への対応などを知ることも、今後、私たち日本人がケニアの方々とどのようなビジネスや交流ができるのか、想像するうえで何よりのアドバイスとなりました。
    「自分ができることは何か、を探してケニアにたどり着いた」草場さんと、「いつか現地に戻って自分ができるビジネスを!」という大屋さん。お2人のもつ熱量に、私も学生さんたちも圧倒されました。本当にありがとうございました。
    データから問題点を浮き彫りにし、実態を知る方々から、その考えが正しいのかを確認してもらう。こうして「多面的なものの見方」をもつ学生さんが育っていくのを見守る、幸せな場面に出会えていると思いました。グローバル社会で生き抜く「知恵」を身に着け、双方がWinwinとなる協力を進められる人になってほしい。各自の中にある「知」と仲間がもつ「知」を合わせればいろんなことが可能になる!そういう経験を積んで、羽ばたいていってほしいです。田代さん、ありがとう。

    より面白いプロジェクトにするのは学生さんたち自身!田代さんのように、自分自身が企画して先生に提案する動き、みなさんもはじめてみませんか?
     
    西宮キャンパス事務室