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    コロナ禍におけるより良い講義方法の探求

    2020年11月05日(木) 経済学部新着情報

     経済学部では、教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的な取り組みである「ファカルティ・ディベロップメント」(Faculty Development,FD)活動を、定期的に実施しています。10月28日は、コロナ禍で対面講義が困難だった前期を振り返り、各教員がとった具体的な対応策や苦労した点・反省点等について、意見交換を行いました。

     教員個人の主観的な視点だけでなく、授業への意欲や休んだ回数、予習・復習等に要した時間、教員の話し方(スピード・聞き取りやすさ)等に関しては、昨年度の授業評価アンケートと比較した数値に基づき、できるだけ客観的な指標に基づいた議論をこころがけました。

     他のほとんどの大学と同様、甲南大学でも今回の事態は計画したものではなく不可避的にWeb中心の講義を行わざるを得なかったのですが、一人で集中して受講できた、通学時間を予習・復習等の別の活動にあてることができた、などの肯定的な意見も少なからず得られました。半面、家族間でPCを共有するため確保が大変、Wi-Fi不調による通信途絶問題など、設備面での環境整備に関する課題も浮き彫りになりました。

     なにより、友人に会えない、対面でないと質問しにくい、スケジュール通りに行動する習慣がなくなった、等の意見は、窮屈な生活を強いられている学生の皆さんの心の叫びだと感じられ、教員の一人として大変心苦しく思いました。

     後期は、比較的少人数のクラスでは対面講義を原則とするなど、前期よりも改善した講義体制を整えていますが、まだまだ修正すべき点は多いと思われます。学生の皆さんからのご意見を参考に一つ一つ改善していくよう努力して参りますとともに、一日も早く通常の生活に戻れる日が来ることを心より祈念いたします。(経済学部教授 春日教測)