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甲南高校で冤罪について講義しました!
2018年11月20日(火) 法学部新着情報
11月19日に、えん罪救済学生ボランティアの有志が甲南高校に行き、3年生の「法学入門」の授業で冤罪について講義をしました。
講義のために、学生たちは数ヶ月の間、入念な準備をしていきました。
冤罪の原因を考え、冤罪をなくすためにはどうしていくべきか――高校生の皆さんに考えていただくために選んだ題材は「足利事件」です。1990年に栃木県足利市で発生した事件です。
ある男性が犯人として逮捕・起訴され、その後、有罪判決を受けて無期懲役を言い渡されました。しかし、新たなDNA鑑定の結果、犯人ではないことが明らかになり、2010年に再審で無罪を言い渡されたのです。著名な冤罪事件ですので、高校の教科書などでお読みになった方もおられるのではないでしょうか。
足利事件の捜査のあり方や実際の自白を素材にして、どうして冤罪が起こってしまったのか、そしてどのように冤罪が起こらないようにするための制度を作っていくべきか、グループワークなども取り入れながら、100分の授業時間で高校生に伝えました。
授業で使うパワーポイントやレジュメは、話し合いを繰り返して何度も何度も改訂しました。準備は大変でしたが「人に教える、伝える」という経験をとおして、さらに学びを得ることができました。
甲南高校の皆さん、足立先生、冤罪について考える時間を共有して下さいまして、本当にありがとうございました!
[法学部教授・笹倉香奈]