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甲南映画祭 ’25 学生スタッフによる作品紹介・教員インタビュー(2)
2025年11月05日(水) 文学部新着情報 お知らせの一覧《災いに向き合う》というテーマで開催する今年の甲南映画祭。学生スタッフが担当教員に映画の見どころを聞いてきました。今回は、12月2日(火)に上映する濱嶋仁美監督の『わたしの居場所』(2024年)について、文学部人間科学科の西田尚矢さんが担当します。
『わたしの居場所』 Ⓒ濱嶋仁美
文学部日本語日本文化学科の友田義行教授に映画『わたしの居場所』についてお話を伺いました。
Q. なぜこの映画を選ばれたのですか?
A. 知能情報学部の永田教授が阪神淡路大震災をテーマにしているこの映画に関心を持たれ、大学で上映したいと考えられました。そこで今回の映画祭が「災い」をテーマにしていることからこの映画がふさわしいと思いました。
Q. 映画のおすすめポイントは何ですか?
A. 震災をテーマにした映画ですが、暗い表現が少なく、日常や風景といったところから静かに優しく震災を思い出すことができるところです。また、震災の前も後も変わらない神戸の街の美しい側面を感じることができます。
Q. 映画を通して感じてほしいことはありますか?
A. 30年前に震災を経験した人がいて震災があったという事実をこの映画を見て改めて感じ、自由に考えてほしいです。
Q. 震災があったという事実から具体的に何を考えれば良いのですか?
A. 震災経験の有無に関わらず震災をどのように記憶し、これから先を作っていくか、人と人とのつながりなどを考えてほしいです。
インタビュアーのコメント
この映画は日常の何気ない風景や町並みから震災を静かに表現している映画です。私はこの映画を見るまで震災は失うものが多く、恐ろしいだけのものだと思っていました。しかしこの映画では震災によって、よりどころになる居場所ができ、様々な世代のつながりが作られていきます。何も残らないと思っていた震災がこのような形で生き続け、失うだけではなく得るものもあると気づかされた作品でした。
『わたしの居場所』の上映時間、および映画祭全体のスケジュールは、甲南映画祭公式ウェブサイト(https://www.konan-u.ac.jp/konan-film-festival/)をご覧ください。
(文学部教授 中町信孝)


