新着情報
コミュニケーションAIアプリと心理学:人間科学科 野崎ゼミ
2024年6月17日(月) 文学部新着情報 お知らせの一覧近年の技術発展に伴い、AIとコミュニケーションすることが身近になりつつあります。このような人とAIのコミュニケーションの特徴を解き明かすことは、心理学でも注目が集められています。文学部人間科学科の野崎ゼミでは、2022年度~2023年度にかけて、コミュニケーションAIのアプリ開発や製品化を主事業とするSELF株式会社と連携し、学生によるグループワークを通じたプロジェクトを実施しました。
2022年度は、SELF株式会社のコミュニケーションAIアプリ(SELFアプリ)を学生が実際に使用し、使い勝手や印象などの感想をまとめました。そして、「SELFアプリが多くの人に長く愛用されるアプリになるには?」というテーマの下、アプリを使って良かった点や改善案をグループに分かれて議論し、SELF株式会社のスタッフにプレゼンテーションを行いました。学生が提案した意見の一部は、SELFアプリの大型アップデートの際にも活かされました。
2023年度は、「SELFアプリの『キャッチコピー』を考える」というテーマの下、ユーザーとSELFアプリの理想の関係性を考えるグループワークを実施しました。そして、グループごとに考えたキャッチコピーとその背景を、SELF株式会社のスタッフにプレゼンテーションしました。質疑応答では、社会資本としてのコミュニケーションAIの位置づけなど、人文・社会科学の研究としても重要な論点がいくつも見出され、学生・企業の双方にとって有益な取り組みとなりました。
人とAIのコミュニケーションは「ヒューマン・エージェント・インタラクション」と呼ばれる、情報工学や心理学をはじめとする学際分野で研究が進められています。今回の取り組みは、学生が普段学んでいる心理学研究の知見が、他の学問分野や実際の社会とどのような繋がりを持つのかを知る良い機会となりました。
(文学部人間科学科 准教授 野崎優樹)