昨年度から高校生の新規必修科目として、「歴史総合」「地理総合」が導入されました。高校生のみなさんはすでこれらの科目の授業を受け、班学習で調べたり、発表したり、史料を読んだりと、新しいスタイルの学びに接していますが、どんな感想をお持ちですか。
これらの科目は、グローバル化に対応した時間認識と空間認識を身に着けることで、現代社会に対応できる思考力を有する新しい社会人を育成しようとしています。「暗記」中心の学習から脱却し、本格的な思考力を身に着けてもらおうとしています。
新しい科目をめぐっては、たくさんの本も出ていますが、正直なところ、高校の先生方はどう教えたらよいか、日々悩み、苦労しているのが現状です。教職課程を有し、たくさんの教師を社会に送り出している文学部歴史文化学科としても、この状況にしっかりと対応すべきだと考えて、2022年度から半年に1回のペースで研究会を開催しています。
本学出身の高校の先生に現場での実践例を報告していただき、近隣の高校で教えておられる先生、本学の教職科目担当教員、歴史文化学科の教員、それに学生たちが一緒になって、議論を深めています。その場には、教師をめざしてがんばっている学生たちも参加し、積極的に発言しています。新しい科目にどのように向かい合い、どのように教えたらよいのか、歴史教育・地理教育の未来を見つめながら、教員と学生が一緒になって真剣に考えています。