去る6月17日（木）に、文学部英語英米文学科の「英米文学研究Ⅰ」と秋元ゼミの合同授業として、ニューヨーク在住の作家で英米の作家へのインタビュアーとしても名高い新元良一さんをゲストとしてお招きし、オープンセミナーを開催しました。

　新型コロナウィルスの影響で国境を越えた人の行き来が困難な昨今ですが、その一方でオンラインを使った交流が盛んになっています。この授業でもZoomを使用してニューヨークの新元さんとリアルタイムでやりとりしました。受講も文学部全体にオープンにし、どの学科の学生も、申し込みさえすればどこからでも受講できる体制にしました。

　神戸で生まれ育った新元さんが、学生時代のアメリカ旅行をきっかけにいかにアメリカに惚れ込み、22年の長きにわたってN Yで活躍し、一旦日本に戻られたあともまたN Yに惹きつけられるように戻ったのはなぜなのか、作家のインタビューをする上で大事なことはなんなのか、そして今ご自身で小説を書き、表現をしている先に見据えているものはなんなのか、とても興味深いお話を聞くことができました。アメリカに惹かれ続ける自分のことを知りたい、という言葉、そして学生の皆さんへのメッセージとして最後におっしゃっていた「一緒に社会を作っていきましょう！」と言う言葉が非常に印象的でした。

　時間の都合で授業内では数件ほどしか学生の質問に対応できなかったのですが、質問のある人には終了後も残るよう呼びかけたところ、10名以上の学生が残って新元さんに質問をしました。学生の積極性に驚くとともに、新元さんが話してくださった海外での生の体験が学生に深く届いたのだと感銘を受けました。貴重なお話を聞かせてくださった新元さんに感謝申し上げます。来年度はぜひ一時帰国していただいて、今度は教室で第２弾ですね！とすでに続きの話も出ています。

　文学部では、このように学科の垣根を越えて、作家など学外からのゲストのお話を聞く機会を、さまざまな授業を通して企画しています。今後もどんどん開催しますので注目してください！高校生の皆さんが参加できる企画も出てくるかもしれません。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　文学部英語英米文学科　教授　秋元孝文