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    夏期休暇中の裁判傍聴ツアー

    2016年9月16日(金) 法学部新着情報
     法学会の企画で、刑事裁判の傍聴に行きました。1回生と2回生あわせて22人と、法学部准教授・平野淳一、法学部教授・笹倉香奈の2人が参加しました。
     今回は、大阪弁護士会の弁護士の西村健先生がご協力くださいました。学生と一緒に裁判の傍聴をして頂き、その後大阪弁護士会の会議室にて傍聴した手続についての解説をして下さいました。
     西村先生は、日本弁護士連合会・刑事弁護センターの副委員長でもあり、取り調べの可視化実現に向けた運動など、刑事司法改革にも取り組んでこられたベテランの先生です。

    [写真1:大阪弁護士会の会議室にて西村先生の講義を受ける学生たち。奥・水色のシャツが西村先生]
     
    地裁では、傷害事件、詐欺事件、住居侵入窃盗事件、大麻取締法違反事件など、いくつかの事件について、様々な手続段階を見ることができました。
     例えば、住居侵入窃盗事件では証人尋問が行われていました。「犯人らしき人」が事件のあった時刻頃に被害者宅から出てきたことを目撃し、その後警察において写真帳の中から被告人の写真を「犯人に似ている」として選び出した目撃者の尋問です。
     ただし、目撃者の記憶には曖昧な部分が多々ありましたし、視力にも疑問がありました。「目撃者の証言が信用できるのか」について、法廷での証人尋問で確かめている様子を傍聴することができました。
    傍聴後、大阪弁護士会の会議室に移って自分たちが見てきた事件について報告しあい、見てきた事件や手続の解説を聞いたり、その他刑事弁護についてのお話を聞いたりしました。
     学生からは、「なぜ最初に見た事件では、裁判官が最後に『次の期日には出てきたかったら出てきてください』と言っていたのに、その後の別の事件では『次の期日には来るようにして下さい』と言っていたのですか」という質問や「絶対に犯人だという被告人でも弁護するのですか」などという質問が出されました。
     「犯人と分かっていても弁護するのは、それが弁護士の仕事だからです。どんな悪い人であったとしても、一人は全面的に味方についてくれる人がいなければなりません」――西村先生の答えに、学生たちは深く頷いていました。

     
    [写真2:「ないな、可視化しかないな」。大阪弁護士会館の前で、西村先生と]
     
    *ちなみに、学生からの最初の質問の種明かしは次の通りです。
     学生たちは、最初に控訴審(第二審)の事件を、その後、第一審の事件を傍聴しました。第一審の刑事事件については、被告人が出頭しないと、開廷ができません(刑事訴訟法286条)。これに対して、控訴審・上告審では、被告人は出頭する必要がありません(同法390条、409条)。だから、裁判長が被告人にかける言葉が違ったというわけです。(文責:法学部教授 笹倉香奈)