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    刑事政策ゼミで明石学園を訪問しました

    2019年10月10日(木) 法学部新着情報

     刑事政策ゼミ合宿二日目の2019年9月5日午前、兵庫県立明石学園を保護司さんたちと訪問しました。「児童自立支援施設」明石学園は、「少年院」とは異なり、開放的で家庭的な環境において指導を行うという点に特徴があります。実際に訪れてみると、高い塀などは一切なく、広い運動場と緑がたくさんある学校のようにみえました。そして、家庭的な環境のなかで子どもたちと生活する取組みが「小舎夫婦制」です。それは、夫婦の職員(それぞれ児童自立支援専門員・児童生活支援員)が寮舎に住み込み、最大12名の子どもたちと共に生活しながら支援を行う制度です。この制度を採用している児童自立支援施設は全国58カ所中18カ所と少なく、現在も減少傾向にあり、その背景には、職員の日常生活と仕事との区別がつきにくいために、担い手を確保しにくいということがあるようです
     明石学園は、子どもたちの成長や自立支援の一環として、さまざまな行事にも取り組んでいます。春の花見会に始まり、球技大会やサマーキャンプ、合唱コンクールや盆踊り、秋祭りなど、魅力的な行事が数多く取り入れられています。こういった行事を通して、児童らは実際にできないことができるようになるなど、成長を肌で感じることで自信や達成感を得ることができ、大人子どもに限らずみんなで協力することを学べるという利点があるようです。
     明石学園の概要や小舎夫婦制ついてお話しいただいた後、施設内を見学させていただきました。施設内に設置されている教室では、子どもたちは真剣にかつ楽しそうに授業を受けており、先生方の努力や工夫も相まって、とても良い雰囲気の教育環境だと感じました。児童が普段生活している寮も見学させていただきました。家庭らしい生活感がありつつ、きちんと整理された清潔感のある寮で、のびのびと成長できる環境が整っていると思いました。
     これだけ魅力ある小舎夫婦制をなくさないためには、まず、児童自立支援施設の意義と現状が、広く社会に認知されなければならないと思いました。
    (法学部3回生 堀内亮輔)