甲南大学リサーチフェスタ 大学生

プログラム紹介
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プログラム紹介(2023年度)

 リサーチフェスタは、自分たちが取り組んできた「調査」や「研究」「活動」等を発表したり、他者の発表を聴講することを通じて、社会で問題となっている、またこれから問題となるであろう「課題」を見つけ、それを解決していく「能動的な学び(アクティブラーニング)」について知り、学ぶことができる”学びの場”です。これから社会に巣立っていく学部学生、大学院生の皆さんにとっては、社会にどのような常在的、潜在的な課題があるのかを知り、その解決に対してどのような活動を行っていくかについて具体的に学べる場です。また、現在自分たちが取り組んでいる調査、研究、活動について発表し、その受け答えを行う中で、自分たちの取り組んでいる、また取り組んできたことの今後の進め方や、現在抱えている問題点の解決など、プログラムに参加しながら、自分たちが成長できるように工夫されたプログラムとなっています。

Youtube解説動画:リサーチフェスタの概要・狙い編



1.発表について

 リサーチフェスタ2022では、昨年度と同様にウェブページ上に用意されたリサーチフェスタ特設サイトへ入室(ID、Passwordが必要)いただき、その特設サイト内に用意された5つ(☆、○、□、△、◇)のZoom会場と、それぞれのZoom会場内に設けられた複数のブレイクアウトルーム(発表会場)を利用して発表会を開催する予定です。

 リサーチフェスタ特設サイトへの入室は、事務局から配布されるログインID、Passwordを入力することで行っていただきます 。リサーチフェスタ特設会場に入室いただくと、右図(イメージ図。イメージは変更される可能性があります)のように開会式、ガイダンス、閉会式、講演などで利用する「全体説明会会場」のボタン、発表プログラムのページへのリンク(タイトル、発表の見所、聞き所などが記載)、発表会場となる5つの「Zoom会場」のボタンがそれぞれ用意されています。各Zoom会場にはクリックするだけで自由に入れるようになっています。
 発表者(発表グループ)は、前発表、本発表の発表開始までに指定のZoom会場内に設けられたブレイクアウトルームに入室し、Zoomの「画面共有機能」を利用して発表資料を表示してください 。前発表では、聴衆がブレイクアウトルームに入室してきましたら、随時発表資料に沿って発表を行っていただきます。本発表では発表開始、終了のアナウンスを流します。聴衆は各Zoom会場、発表会場であるブレイクアウトルームを自由に出入りしながら、発表を聴講してまわります。

2.発表の形式

 リサーチフェスタでは、発表者と聴衆とが議論することを重視しており、十分な質疑応答の時間を設けています。聴衆からの質問を受けるだけでなく、自分たちから困っている点などを聴衆に投げかけたりして、今後の探究活動の進め方を考えるきっかけを掴んでください。
 発表者(発表グループ)には、前発表と本発表の2回の発表の機会が用意されています。それぞれ発表で説明5〜6分、質疑応答4〜5分を合わせたトータル10分と時間を定めています。聴衆は発表中、自由にブレイクアウトルームを出入りし、興味をもった発表を聞き、たくさん質問をしてください。発表者も自分たちの成果をできるだけたくさんの聴衆と議論してください。

 発表資料や形式は、パワーポイントやグーグルスライド、キーノートなどのスライドを複数枚使って説明する口頭発表形式で行っていただきます。説明5〜6分、質疑応答4〜5分を合わせたトータル10分となるように資料を作成してください。本発表での審査時間は1件あたり10分と定められています。説明時間が長すぎると質疑の時間が足りず、きちんと審査されない可能性もありますのでご注意ください。一方で、短い説明時間で聴衆との議論を円滑に進めるために、質疑応答用のスライドが重要となってきます。年代や専門性が違う人の質問には備えにくいかもしれませんが、色々な質問を想定しながら、できるだけ多くの補助スライドを用意いただくことが好ましいと思います。発表資料の作成に関しては以下のYoutubeを参考にしてください。 


Youtube解説動画:発表資料作成編



3.発表中のやりとり

 リサーチフェスタの質疑応答では、研究成果はもちろんのこと、探究課題の定め方(設定、着眼点)や、探究活動の進め方や手法についても議論をすることができます。多くの議論をすることで、聴衆から自分たちの今後の活動の進め方に繋がるヒントが得られる可能性も高まります(お互いに積極的にアドバイスをしてあげてください)。また、通常の発表会では聞くことができない初歩的な質問ができるのも、この形式のメリットだと考えています。あまり馴染みのない分野の発表も食わず嫌いをせずに、積極的に聴講して視野を広げてください。

Youtube解説動画:発表・聴講・質疑応答編



4.前発表・本発表

 発表者(発表グループ)には、前発表と本発表の2回の発表の機会が用意されています。
 これまでに対外的な発表会で発表を経験したことがある人もいると思いますが、リサーチフェスタのように専門分野や興味関心が異なる聴衆の前で発表した経験がある人は少ないと思います。そのため、発表をして、また、他者の発表を聞いて、気づくこともたくさんあるはずです。前発表では、そのような聴衆に対してどんな説明が効果的か、色々と試したり、質疑応答に答えながら学ぶ時間帯となっています。また他者の発表を聞き、そのヒントを掴むことも可能です。
 午後に行われる本発表では、前発表の気づきや経験を反映して審査発表に臨みます。ここでは「発表賞の審査」が行われるため、前発表での気づきやそれらの発表への反映が受賞に重要な意味をもちます。

5.ワーク

 多くの発表者、聴講者はこのリサーチフェスタでの発表がゴールではなく、今後も探究活動を継続していくことと思います。また、参加者の中にはこれから探究活動を始める人もいるかと思います。リサーチフェスタでは、会に参加することが皆さんの今後の活動の一助となるように探究活動を効果的に学ぶことを目的とした「ワーク」を取り入れています。
 
気づきノートに関するワーク
 1つ目は、午前の「前発表」で取り組む「気づきノート」の作成に関するワークです。「気づく」とは他者から言われることなく、自分で感じ取ることで、日頃と異なる環境下で過ごすと多くの気づきが得られます。リサーチフェスタでも、例えば発表者では「練習の時には思わなかったけど、他者に発表した時に説明の仕方について改善した方が良かったなぁ」とか、聴衆では「へぇー、そんなテーマもあるんだ」「うまくアンケートを作ってるなぁ」など、多くのことに気づくのだろうと思います。このワークでは、発表や聴講を通じて感じたその「気づき」を気づきノートにまとめてもらいます(下のイメージ図を参照)。気づきノートは、欄が設けてあるわけではありませんので、発表別の気づきや幾つかの発表を聞いて思った連動的な気づきを自由に書き、まとめることができます。

 ワーク参加者の皆さんは事前に気づきノートを印刷して、手元にある状態で前発表に臨んでください。

 また、気づきをノートに文字として書くことにも意味があると私たちは考えています。他者の発表を聴講すると「なんかすごい!」と感じることが多くあります。当然、そう思うからにはきっとその発表には自分たちが新しく知った、もしくは、自分たちに足りない何かがあるはずです。ただ、文字に残さないと何かすごかったけど、何がすごかったのかなぁ・・・となることも珍しくありません。これを機に書き留める習慣を身につけるのも良いかもしれません。

※ 前発表までにダウンロードして印刷しておいてください。


  
審査に関するワーク
 2つ目は、午後の「本発表」で取り組む審査に関するワークです。審査に関するワークは、事前に登録いただいた高校生、大学生・大学院生に他者の発表の審査を行ってもらい、その中で複数の探究活動、研究活動に関する発表を聞き、比較しながら、本当に良い活動には何が必要かということを深く掘り下げて学び、午前中の気づきノートのワークを発展させること、それが審査に関するワークの目的となります。

 リサーチフェスタでは、探究、研究活動で重要となる以下の4つ項目で発表の評価がされます。

①取り組んだテーマに関する着眼点やテーマの将来性
②説得力をもたらすデータや引用
③聴衆の興味関心を惹くプレゼン技能
④プレゼン効果を引き立てる視覚資料(パワーポイントなどの資料)

 ワーク参加者の個人もしくはグループには自分たちの発表がないA〜Dの発表パート(30分間)で審査が割り当てられる予定です。審査員となった個人・グループは、そのパートの時間内(30分間)に割り当てられた3つの発表をすべて聞いていただきます(1つの発表は質疑応答を含めて10分弱です。時間を超過した場合は退室して次の審査をする発表会場に移動してください)。
 審査に関するワークにも別の気づきノートを用意しています。発表を聴講する際は、同様に気づきをメモしてください。午前中は自由な記述方式で気づきノートに記載してもらいましたが、午後は4つの項目ごとに発表に優劣をつけてもらうため、4つの項目に関して気づきを分けて書いていただくことになります(気づきノート2を配布する予定です)。その後、個人で、もしくは、グループのメンバーと協議して各項目ごとに良い発表から3点、2点、1点をつけていただきます(同点はなし)。

 このワークで私たちは2つの点を重視しています。
 1つは、審査するテーマがランダムに割り当てられる点です。その場合は当然、自分が全く知らない分野の発表を聞くことになります。場合によってはとても難しい発表が当たるかもしれません。でも、逆の立場で考えれば、発表者は審査員に自分たちの活動の「凄さ、良さ」を必死にアピールしてくるはずです。聞く立場として、伝わったこと、伝わらなかったことを考えると、何を説明しないと相手に伝わらないのか、考えるいい機会になるのではないでしょうか。実際、みなさんが大学入試や将来の就職面接などで、自分の行ってきた活動を伝える場面もくるはずです。この機会をうまく行かしてもらえたらと思います。発表内容を聴衆に伝えるために色々と工夫しながらプレゼンを行うはずです。その伝え方を聴衆(審査員)として聞く中で、新しい気づきが生まれることや伝えることの工夫を学んでいただくことを期待しています。
 またもう1つは、審査段階でのグループ内での協議です。自分で良いと思うものでも他者が同様に高い評価をするわけではありません。午後の審査に関する気づきメモを見比べながら、グループ内で良い発表とは何かを考えてもらう中で、自身の気づく力を伸長させることも期待しています(個人でワークをされる場合は申し訳ありません)。

※ 本発表までにダウンロードして印刷しておいてください。
※ 複数のパートで審査に関するワークをする場合はワークを行うパートの数だけ印刷してください。

Youtube解説動画:ワーク編



Youtube解説動画:審査編



6.イベントスケジュール(予定)

時間帯 イベント 説明
9:30-10:00 ログイン開始
10:00-10:30 開会式・ガイダンス1 開会式および午前の前発表、ワークについて説明します。
10:35-10:55 前発表A 【発表者】
前発表A〜Dのいずれか1つの時間帯(20分間)で発表し、他の3つの時間帯では、他者の発表を聴講します。
【聴講者】
前発表A〜Dのすべての時間帯で、他者の発表を聴講します。
【発表者・聴講者】
自分の発表や他者の発表を見聞きして、気づいた点を「気づきノート(午前)」にまとめます。
11:00-11:20 前発表B
11:25-11:45 前発表C
11:50-12:10 前発表D
12:10-13:00 お昼休憩
13:00-13:20 ガイダンス2 午後の本発表、ワークについて説明します。
13:20-13:50 本発表A 【発表者】
午前中の気付きを活かして発表します。
本発表A〜Dのいずれか1つの時間帯(30分間)で発表し、他の3つの時間帯では、他者の発表を聴講します(審査に関するワークを含む)。本発表では審査員による審査が行われます。
【聴講者】
本発表A〜Dのすべての時間帯で、他者の発表を聴講します(審査に関するワークを含む)。
【発表者・聴講者】
自分の発表や他者の発表を見聞きして、気づいた点を「気づきノート(午後)」にまとめます。
14:05-14:35 本発表B
14:50-15:20 本発表C
15:35-16:05 本発表D
16:10-16:20 審査集計の説明 審査結果の送信法について説明します。
16:25-16:40 閉会式 閉会式を行います。(各賞は、翌週にリサーチフェスタホームページ上で発表する予定です。)